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書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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猫(平面と立体)
大阪の天神橋筋商店街の近くのビル。

赤丸の部分、下は壁画の猫(平面)、上は黄色い玉を追って落ちる白猫(立体)。
猫_070331_1


壁画の方の拡大はこんな感じです。
猫_070331_2


見返り猫っぽいですね。
この建物はギャラリーが入っているらしく、だからこんなちょっとした遊びゴコロを建物の外壁に加えてるんでしょうね。

発見すると、ちょっと楽しい気分になります。
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即興TOWN #12「LICENSE」
即興TOWN_license


車の免許はもちろんのこと、

教員免許だって、何だって、

ありとあらゆる免許を、

とることができるのが、このまちだ。

そのための学校だって、

練習問題集だって、

訓練所だって、揃ってる。

もちろん、このまちに住むためにも、

免許が必要なんだけれどね。
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license【ライセンス】
[名] (1)免許、許可
[動] (1)…を認可する、免許を与える
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これは5分で作る即興掌編。
書いたら最後、手直しは一切無し。
さて、どうなるのやら。。。

◎条件(手順)は下記の5点。
手順1:辞書からAからZがつく単語を1分以内に選ぶ。
手順2:その単語を架空のまちの名前とする。
手順3:架空のまちのお話を4分程度で書く。
手順4:字数は100字程度。
手順5:書き直しは一切しない。
夢66話「電車居酒屋」
こんな夢をみた。

同級生との飲み会があった。
店に着くと、明かに同級生ではない私の知人が二人混じっているのがどうにも解せないのだが、まあいいかと、宴会がはじまる。

店というのは、電車の車両そっくりの内装で、中だけでなく動きまでが伴っている。
途中、トンネル通過の時間などがあり、その時はやたらに横揺れして悪酔いしそうだった。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。
大阪の阪堺電車では、実際の電車車両を貸し切って宴会できる、というサービスが本当にありますが(チンチン電車を貸し切ろう!)、私の夢の場合は、外観は普通の店なのに、中身と動きが電車、というものでした。笑
no.30「跳び箱」
跳び箱_灘の小学校
(写真:神戸市灘区の小学校にある跳び箱)


 その男は、もう三日近く、ろくなものを食べていないし、眠っていない。
 最初の頃は神経も張りつめていたのだが、体力が落ちていくと、どんどん集中力が無くなっていくのが手に取るように分かった。

 どこかで休まなければ。
 そう思うのだが、男に頼れる知人はいない。むろん友人がいないこともないが、そこに身を寄せればきっと迷惑をかけるだろう。

 とにかく今は逃げることしかできなかった。
 できるだけ人目を避けて。

 男はある事件を起こして警察に追われている。
 殺意は無かったにせよ、人を一人殺めてしまったのだ。
 いっそのこと、すぐに自首をしていればよかった。
 そう後悔しそうになるが、あと少しの勇気が出ないのだった。

          * * * * *

 目の前から誰かが来る気配がして、男はとっさに近くの低い塀をよじのぼった。
 大きな建物が体育館だと分かり、そこが、小学校だということに気がついた。
 何気なく窓に手をかけると、それは音も立てずに開いた。どうやら鍵を閉め忘れていたらしい。

 今日の日付を頭に思い浮かべた。
 今は春休みだ。体育館が使われることもしばらく無いんじゃないだろうか。

 そう考えて、男は中に忍び込んだ。

 マットを敷いて眠ろうとしたが、やはり身をさらしていることが落ち着かない。
 どうするか、しばし思案して、片隅の木箱の集団に目がいった。

 ごとん。

 誰もいないと分かっていても、音がすると心臓が跳ね上がった。
 慎重に木箱を動かして、その中に自分の体を沈めた。小柄なことを、この時ばかりはありがたいと思った。

 明日の朝早くに出発しよう。

 ゆっくりと最上段のフタを閉じると、跳び箱の中で安堵した男は深い眠りについた。

          * * * * *

 よほど安心をしたのか、男は起きるべき時間をかなり過ぎて目を覚ました。
 いや、子どもの声に起こされた、という方が正確だろう。

 隙間からのぞくと、マットで前転や側転をしている子どもたちと若い女教師の姿が見えた。
 体操部の練習だろうか。

 予想しなかった事態に、心臓はすごい速さで脈打っていた。外まで聞こえるのではないかと、ひやひやしながら、しかしどうすることもできないまま、跳び箱で息を殺していた。

 練習さえ終われば、それまで見つからなければ、子どもたちは帰っていくだろう。
 何とか持ちこたえないと。

 ところが、さらなる想定外の事態が発生した。

 練習が終わった生徒たちが、跳び箱に近づいてきたのだ。
 このままでは見つかってしまう。
 いっそのこと、ここから飛び出して、出口に向かって全速力で走ろうかと考えた。見る限りでは大人はあの若い女の先生が一人。子どもも女子が大半なので、逃げ切れるのではないか、そう思えた。

 ショートカットの子と、髪を二つに束ねた子の二人が跳び箱に手をかけそうになった瞬間。
 男は思い切って立ち上がった。

 ごとん。

 子どもたちは跳び箱を一段ずつマットのそばに運んで、また重ねていった。
 中にいるはずの男の姿はどこにも無かった。

          * * * * *

 男には最初、何が起きたのかが理解できなかった。
 飛び出したはずなのに、体が自分では動かせないことに気がついた。
 その上、跳び箱に手をかけた子どもたちには、自分の姿がまったく見えていない。

 跳び箱が順に運ばれるにつれて、男はそのあり得ない現実を受け入れざるを得なくなった。

 男は、跳び箱になってしまっていた。
 それに気がついて、思わず叫び声をあげたが、もちろんそんなものは誰にも届くはずもなかった。


 逃げる生活にも疲れていたが、まさかこんなことになろうとは思いもしなかった。悲観してみたが、自殺できるわけもなく、いっそ狂ってしまえばいいと思ったが、それもさせてくれない。
 しかし動けず話せずの状態で、日々を過ごすうち、心の中はだんだんと変化し、そのうちに、跳び箱として生きることが、それほど苦では無くなっていった。

 春休みが終わると、毎日のように、男の上を子どもたちが飛び越えて行く。
 時には、どうしてもうまく飛べない子が、馬乗りになったまま、最上段に取り残されたりする。

(もうちょっと前の方に手をつけばいいんだがなあ)

 密かに応援する。

 ただ、男には一つだけ耐えられないことがある。
 運んでいる時に、何を間違うのか、違う跳び箱と組み合わされてしまうことである。

 体をバラバラにされてしまったようで、どうにも落ち着かなくなってしまうのだ。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)

この物語はフィクションです。
登場する場所のモデルはありますが、
登場する人物・団体名はすべて架空のものです。

「跳び箱は正しく組み合わせて使いましょう」
という教訓・・・ではありませんよ。笑

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

夢065話「繭の流れる川」
こんな夢をみた。

膝下くらいの水かさの、川に入って、みんな何かしている。

川には小ぶりの餃子くらいのものがたくさん浮かんでいて、みんなそれを手ですくっては籠に入れているのだ。

私も参加させられ、水に手を入れてみる。

その餃子のような物体は、何かの繭らしい。
時々、茶色い蛹(さなぎ)のようなものも浮いているし、中身らしい芋虫も浮いている。


「中の芋虫に直接触ったらかぶれるからね」


誰かが言った。
しかし繭も蛹も、かぶれそうな気がして、どうしても触れない。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。
川の中を、無数の繭や蛹が流れていく様は、ちょっと不気味でした。
虫の夢、よく見ます。まあ、虫は好きなんですが。笑

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

本015話『バスジャック』三崎亜記 著
本_バスジャック



小説すばる新人賞を受賞した『となり町戦争』が有名だけれど、私は短編好みなので、まずはこちらの本から入ってみた。

7つの短編が収録されている。

うそ話をこんな風にしっくりと書けるというのがよい。
ちょっとズレた、あっちの世界に行きたいときには絶好の一冊。

例えば「動物園」。
予算が無い動物園が、珍しい動物を展示したい時には、ある会社に依頼をする。
この会社でしている仕事は、明らかに架空のものだけれど、そこの社員である主人公の心の動きを追っていると、まるでこの商売があるように思えて来る。

あっちの世界とこっちの世界を、するりとつなぐ作品群。

短編集だが、話の長さがてんでバラバラなのも、この本を象徴しているような気がした。

ちなみに、『となり町戦争』は文庫化されているので、今度読んでみようかと思っている。
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 バスジャック
 三崎亜記 著
 2005年11月発行
 集英社 1300円(税別)

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これまでに読んだ本のコトをつらつらと紹介していきます。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学

猫だらけ
デイリーポータルの記事で、
「タイの猫まみれトイレ」というのがあって、
垂涎状態で熟読していた私。笑


行ってみたいものです、タイ。(猫トイレのためだけでもいいから)

外国の猫といえば、昔、NHKで「マルタの猫」という番組をやっていて、それも録画して残しています。
その番組で出ていた猫も載っている 「マルタ 幸せな猫の島」 という新美敬子さんの写真集も持っていたりします。

これです、写真集。
猫_070325_4

こんな猫が載っています。
猫_070325_5


猫の島というのは日本にも結構ありますね。
23日付の朝日新聞夕刊に、こんなのもありました。
猫_070325_2


佐賀県の加唐島(かからじま)というとこで、犬が一匹もいない、猫だらけの島だそうで。
ここはきっと近いうちに行ってしまう気がします。笑


余談ですが。
最近購入したハンカチが、猫(と鳥)柄でした。
かなり気にってるんですが。

猫_070325_3


さらに余談ですが。

猫の飼えない私は、人の猫の画像を送ってもらって、待ち受けにしたりしてるんですが。
最近もらった画像、新着メールが来ると、「目線写真」になってしまうことに気がつきました。笑

猫_070325_1

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

夢064話「新撰組と災害」
こんな夢をみた。

現代版新撰組のようなグループが、我が家には居候している。
新撰組、といっても、現在は特に活動の場があるわけでもないので、のんびりとしたものだ。

ところが事態は一変した。

ルーマニアで大地震が起こり、その影響で我が国の油田から大量の油が噴出。
国中が燃え上がり、火の手が次第に我が家にも迫って来る。

私たちも逃げなければならないのだが、ちょうどお寿司を食べていたところだったので、もったいないということになり、残りを全て平らげて、それから新撰組とともに逃げる準備を始めた。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。

もういろんな設定がメチャクチャです。笑
新撰組なんてあるし、油田があるし、大災害なのに悠長にお寿司を食べているし。
でも夢ではこれが別におかしくないのだから不思議です。笑
即興TOWN #11「KEY」
即興TOWN_key


解決策が見つからない時は、

このまちに一度立ち寄ってみるのもいい。

ここの住人なら、何か知っているかもしれないから。

解決するとは断言できないが、

その手がかりが隠されてるかもしれない。

ただしそう簡単にはいかない。

用心深い住人たちの、

家の鍵を開けさせる方法は、

自分で考えるしかない。
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key【キー】
[名] (1)鍵 (2)かぎ、手がかり
(3)基調、(長、短)調
(4)(ピアノ・タイプライターなどの)けん
[動](1)…に鍵をかける (2)…に調子をあわせる
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これは5分で作る即興掌編。
書いたら最後、手直しは一切無し。
さて、どうなるのやら。。。

◎条件(手順)は下記の5点。
手順1:辞書からAからZがつく単語を1分以内に選ぶ。
手順2:その単語を架空のまちの名前とする。
手順3:架空のまちのお話を4分程度で書く。
手順4:字数は100字程度。
手順5:書き直しは一切しない。
夢063話「髪」
こんな夢をみた。

友達と喫茶店でコーヒーを飲みながら、おしゃべりをしている。

ふと、口の中に違和感をおぼえた。
何やら糸のようなもの。
コーヒーに髪の毛でも入っていたのか?
と思い、舌で口の中を探るが、うまくとれない。

手鏡を使って口の中を見る。

黒く細い糸のようなもの。
やはり髪の毛。

気持ち悪い、と思って、口から出していくが、最後までひっぱったところで、

自分の舌の真ん中からその髪が生えている

ことに気がついて愕然とした。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。
感触生々しくて、キモチ悪かったです。苦笑

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

no.29「巣箱」
巣箱_六甲山
(写真:神戸・六甲山・自然の家の森にて)


 チョコレートにするか、フルーツにするか。

 しばし悩んだ末に、俺はチョコレート・ロールケーキを選んだ。
 大好きな、いずみのための、プレゼント。

 玄関で出迎えてくれた彼女は、めざとくその紙袋を見つけて、満面の笑みを浮かべた。
 姪のいずみは、ここのケーキが大好物なのだ。

 今月末は可愛がっている姪の10歳の誕生日。俺は日曜日に彼女が好きなチョコレート・ロールケーキを持って、姉貴の家を訪ねたところだった。

「いずみ、誕生日おめでとう」
「ありがとね、おにいちゃん」

 姪は昔からよく俺になついていた。一人っ子で兄弟姉妹がほしいのか、ひとまわり以上、年の離れた俺のことを「おにいちゃん」と呼んでいる。

 台所では、料理が得意なリョウヘイさんと姉貴が、着々と準備を進めている。
 もうすぐ、誕生日を迎えた孫の顔を見に、両親も来ることになっていて、今日はいずみの誕生日を家族みんなで祝うのだ。

 いずみはロールケーキを食べながら、先月、親子3人でディズニーランドに行った時の写真を見せてくれたり、今ハマっている漫画のことを話したり、ということをひとしきりすると、なんとかというアニメが始まると言って、リビングでテレビを見はじめた。

 俺は息抜きに庭に出ると、一本だけタバコを吸って、姉貴が育てている植物や庭木をながめていた。
 ふと、モクレンの枝の間に、置いてあるものに目がいった。
 ちょうど俺の目線の高さにあるそれは、まぎれも無く木でできた巣箱である。

「ねえちゃん、これって、鳥、住んでんの?」

 テーブルセッティングをしている姉貴に聞くと、

「それ、いずみが工作で作ったのよ」

 と手を止めずに答えた。

 中をのぞくと、何も入っている様子はない。背後から光が差し込んでいるので、そっと持ち上げて裏を返すと、巣箱の背板の下部に1センチほどの隙間があった。

「板切るとき、大きさまちがえちゃったの」
 ソファに座ったまま顔だけをこちらに向けて、いずみが俺にそう言った。

 俺はちょっと思いついて、言った。
「わりばし、無いか?」
 
          * * * * *

「うまいなぁ、おにいちゃん。さすがあ」

 わりばしを切って巣箱の隙間をぴったりと埋めたのを見て、いずみが声をあげた。
 元々、手先が割と器用なのでこういうことは得意だ。

 アニメが終わってヒマになったいずみは、巣箱の説明をしてくれた。

 国語の教科書に、いろいろな鳥が出て来る話があって、それになぞって、それぞれが自分の好きな鳥(つまり架空の鳥)が住むための巣箱を作る、というのが工作のテーマだったらしい。

「夢鳥のためのおうちなの」

 夕食のハンバーグを食べながら、いずみが言った。

「ゆめどりって?」

 俺は隣に座っているいずみに聞き返した。

「夢の中に住んでるの。でね、時々現実の世界に出てきて、あの巣箱で休んでるの。夢鳥にお願いすると、みたい夢をみせてくれるの。いいでしょう?」
「へえ、そりゃいいなあ」

 俺はいずみのかわいい空想に、同意した。
 
          * * * * *

 そのまま、俺と両親は姉貴の家に泊まった。

 翌朝、目が覚めるとまだ誰も起きていないらしく、家の中はしんとしていた。
 二度寝するか、起きるか。
 悩んでるうちに、目が覚めて来たので俺は起き上がって、庭先に出た。

 いずみが作った「夢鳥が住む巣箱」の前に立つと、ちょっとした遊びのつもりで願いごとをしてみた。

 気になるあのコとデートできる夢がみれますように。

 
          * * * * *

 彼が願いごとをした巣箱には、その時たまたま、本物の「夢鳥」がいた。
 それは、たまたま巣箱に夢鳥を呼び寄せる木が使われていたせいで、それは隙間にあてがったわりばしに、たまたま紛れていたのだ。

 そんな偶然と偶然の重なりのせいで、彼は願い通りの夢をみた。

 彼、タカハシヨシユキと、彼の思い人・リサは、夢の中では恋人だった。
 二人は待ち合わせて映画に行ったり、ドライブに行ったりした。

 それだけでは無かった。
 現実の世界に変化が起こった。リサはつき合っていたコウイチに別れを告げた。
 そして、コウイチは海外に渡り、リサの前から姿を消した。

 自分が悪かったのではないかと落ち込むリサを、励ますつもりでヨシユキは彼女と時々会うようになった。
 そして、最近のヨシユキを見るリサの表情が、夢で見た幸せそうな笑顔に段々近くなっていると、彼は感じている。

 いずみが作った巣箱には、メジロに似た小さな鳥が、住んでいるという。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)

この物語はフィクションです。
登場する場所のモデルはありますが、
登場する人物・団体名はすべて架空のものです。

前作「別れの理由」の裏エピソード。
現実世界にはみ出してきた夢鳥が叶える夢は、夢の世界からはみ出してきてしまうのです。笑
そして、その偶然の機会を、たまたま手に入れたのがヨシユキ。
むろん、そんなことには、誰も気がつかないのですが。

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

猫写真(神戸・岡本~青木産/その2)
神戸・東灘区の岡本・本山・青木界隈の猫写真つづき。


ひさしの上も猫のもの。

猫_070318_4


まだ若い猫らしい。

猫_070318_5


このあたりはそこかしこに猫がいる。
海が近いから?

最後は、公園散歩中の猫。

猫_070318_6

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

猫写真(神戸・岡本~青木産)
神戸・東灘区の岡本・本山・青木界隈を歩いて撮影した猫たち。
ネタをひろいつつ、猫写真もひろいつつ。笑


屋根の上はもちろん猫のものである。笑

猫_070318_1


このクロは飼い猫らしく、近づいても動じない。

猫_070318_2


二匹いる・・・のが分かるでしょうか?
分かりますね。笑

猫_070318_3


明日は後編を。笑

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

夢062話「白いスーツ」
こんな夢をみた。

知り合いが、私のために白いパンツスーツを仕立ててくれた。

どうみてもジャケットのパンツの、シンプルなツーピースに見えるのだけど、これがなんと継ぎ目のまったくないワンピース仕上げであった。

生地は今までに触ったことの無い肌触りで、伸縮自在。

伸ばして着れば、体にフィット。
すごい技術だと、驚くばかりだ。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。
着心地よかったです。笑
電車の中吊り小説
物語、小説、というものは、本で読んだり、ネットで読んだりする人が大半だと思うのですが、もっと身近なそこかしこに物語があったら面白いのに、とよく考えます。

『中吊り小説』
という本があります。

吉本ばなな氏、阿刀田高氏などの短篇集ですが、これ実は、JR東日本の電車の中吊り広告に連載していたものです。

通勤中や移動中や帰宅中に、電車の中ですることといえば、携帯メールを打つか、新聞を読むか、本を読むか、ぼーっとするか。

私は本を読むことが多いのですが、ぼーっとする時に、中吊り広告を眺めているのも好きです。
それが小説だったら、また別の楽しみがあるわけです。

そういう風に、日常の何気ない場所で読める短い物語。
場所は電車に限らず、塀かもしれないし、お店のメニューの裏かもしれません。

私の書く物語は、そういう場所で何気なく読むのに向いてるんじゃないかな?

などと、考えたりしたのでした。

中吊り小説。自分の作品でも一度やってみたいものです。
とても費用面がついていきませんが(苦笑)

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

即興TOWN #10「JUBILEE」
即興TOWN_jubilee


ここは毎日がお祭りだ。

昨日もたくさんお祝いしていた。

アレックの家の牛に子牛が生まれたお祝いだ。

レイの家の本がちょうど百冊になったお祝いだ。

毎日、毎日記念祭が行われるのが、このまちだ。

どんな些細なことだって、

どんなすごいことだって、

みんな祝えばいいからと。

自分にはそんなものがない?

心配することは無い。

今日は、あなたがこのまちに来た記念祭だ。
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jubilee【ヂューブリー】
[名] (1)記念祭、祝典
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これは5分で作る即興掌編。
書いたら最後、手直しは一切無し。
さて、どうなるのやら。。。

◎条件(手順)は下記の5点。
手順1:辞書からAからZがつく単語を1分以内に選ぶ。
手順2:その単語を架空のまちの名前とする。
手順3:架空のまちのお話を4分程度で書く。
手順4:字数は100字程度。
手順5:書き直しは一切しない。
猫ピンズ、猫ハンコ。
大型文房具店でたまたまみつけた猫ピンバッジがあまりにカワイイのでどこで作ってるのかなあと調べてみたら。
ほかにもいろいろカワイー猫グッズを販売しているトコロでした。

↓ ↓ ↓

ポタリングキャット


猫ピンズと、猫ハンコが何ともかわいくて、かわいくて。笑
Tシャツの柄なんて、セロテープにいたずらしてる猫3匹。たまりませんよー。笑


商業目的でない個人ブログでの画像使用はよいとのことなので…。
ポタリングキャット


猫スキなら、ぜひともご覧あれ。
no.28「別れの理由」
別れの理由_鳴門
(写真:四国と淡路島を結ぶ大鳴門橋のふもとの展望台)


 『故障中』と書いてある張り紙が、風に吹かれてはがれそうになっていた。海沿いの丘の中腹にあるせいか、風は微かに潮の香りがした。
 たしかに、その望遠鏡はペンキもはげていて、並んだ他のものとは明らかに違った雰囲気を醸し出していた。

「これ、金入れたら見れたりして」
 俺は望遠鏡の横に設置された小さな料金箱を指差すと、冗談めかして言ってみた。

「やめといたら? 100円無駄になるだけだと思うよ。あたし、こっちで見ようっと」
 リサはいつでも現実的な答えを返す。そういうところは俺とはまったく正反対で、でもだから俺たちはうまくいっているのかもしれない。

 でもそんなリサに密かに抵抗するつもりで、俺はその壊れている望遠鏡に100円玉を入れた。

 ちゃりん。かしゃん。

 レンズが開く音がした。慌てて覗くと、丸い視界の中にはちゃんと風景が見えていた。
「ほら! リサ、見れたぞ、これ」
「そうなの? あ、船があんなに大きく見えるね。すごーい」
 自分の望遠鏡を覗いたままの姿勢で、リサが言った。
 俺も同じものを見ようとして望遠鏡の角度をリサと同じように動かしてみた。
 しかし、その先に海は見えてこない。見えるのはどこかの街だ。ふもとの街だろうか。しかしこの辺の街にしては、ずいぶん店や車が多いように思える。

 しばらく覗いていると、視界の中に見覚えのある人物が現れた。
(ヨシユキ?)
 どうして、親友であるヨシユキが俺たちのドライブデートの行き先にいるんだ?

 しかしそれをじっくり考える前に、俺の目はまた望遠鏡の先に釘付けになった。
 駅前広場のような場所に立つヨシユキのもとに駆け寄ってきたのは、何と、リサだったのだ。
(まさか、そんなはずは)
 俺は慌てて、望遠鏡から顔を離して、隣を見た。
 リサはそこにちゃんといた。まだ海や、さっき渡って来た橋を見るのに夢中らしい。

(じゃあ、いったい俺が見ているものは)
 もう一度、望遠鏡を覗く。やはりそこにリサとヨシユキがいた。
 二人はすごく楽しそうに話して、腕を組んで、そこから歩きはじめた。俺は望遠鏡を動かしながら、彼らを追っていったが、ビルの角を曲がったところで見失ってしまった。

 最初は驚いてよく見ていなかったが、あの街の景色は明らかに俺たちがよく遊びにいく場所だった。
 リサだって、今、向うにいるはずはないのだ。
 つまり、見えるはずのないものを、見ていたのだ。
 これは一体、何なんだろう。

 この望遠鏡の中で、時間と空間がずれたとしか言いようが無かった。
 しかし問題はそこじゃない。

 どうしてリサとヨシユキが二人で会っているのか、ということだ。
 俺たちが付き合い出してから、ヨシユキも交えて一緒に飲みに行ったことは何度かある。しかし二人で、腕を組んで歩くほどに、親しいわけがなかった。

 俺が見たものは何だ?
 リサが浮気をしていたという過去の出来事か?
 それともこれからヨシユキとリサが俺を裏切るのか?
 あるいは、俺と別れて、いずれヨシユキとつき合うのか?

 分からなかった。
 けれど、この目で見たものはあまりにリアルで、現実に起こりえないことだとは思えなかった。

 展望広場をおりて、リサとまた橋を渡って家路に着く途中も、俺はリサの話なんかさっぱり耳に入らず、終始生返事をしていた。

 そうして、一ヶ月もたたないうちに、リサは俺の元から離れていった。

 やっぱり、あの日に見たものは、現実の未来だったのか。
 俺は最愛の彼女を失ったことと、これから親友が彼女とつき合うであろう現実から逃避するために、休暇をとって海外旅行に出かけた。

          * * * * *

 コウイチは、ちょっと思い込みが激しい時もあるけど、いつもあたしを楽しませてくれる人で、だからいつかこの人と結婚したら毎日面白そう、と思っていたりもした。

 あの日のドライブだって、展望台に行くまではすごく盛り上がってたのに。

 故障中の望遠鏡なんて覗くから、コウイチはおかしくなったのかもしれない。
帰り道も全然話を聞いてないし、何だか怖い顔してるし、家の前まで送ってくれた時にいつもみたいにキスしてくれなかった。
 メールだって電話だって何だかそっけなくなったし、「何か怒らせることした?」って聞いても「そういう問題じゃないから」の一点張り。

 もうコウイチは、あたしの知ってるコウイチじゃなくなっていた。

 コウイチが笑ってくれるように、いろいろ努力はしたけど、いつの間にかコウイチとの間には見えない壁ができていた。

 だから、あたしはコウイチに別れを告げた。
 はっきり言葉にしなくても、彼はあたしを拒絶していたから。

 連絡先も分からなくなって、風の便りに聞いたのは、コウイチが海外に旅立ったということだけ。

 結局、何が原因なのかさっぱり分からなくて、あたしは落ち込んだ。
 ただ、そんなあたしに優しい言葉をかけてくれる人がいたのは救いだった。

「リサちゃんが悪かったわけじゃない。ほら、元気出して」

 ヨシユキくんの笑顔が、あたしをホントに元気にしてくれそうだった。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)

この物語はフィクションです。
登場する場所のモデルはありますが、
登場する人物・団体名はすべて架空のものです。

どちらが別れた原因なのか?
コウイチが望遠鏡を覗かなくてもリサは去ったのか?
望遠鏡を覗いたせいで、リサに去られたのか?

ニワトリが先かタマゴが先か?
みたいな感じですが、しなくてもいい思い込みで何かを失うことは、人生に多々ある気がします。

あ、ホワイトデーに別れの話を書いてしまいました。笑

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

夢061話「死体発見」
こんな夢をみた。

旅行中である。
山あいの村で、季節は春らしい。
旅館から歩いていける距離に、小さな渓流があって、吊り橋がかかっていた。

よく見ると、川の中で人が倒れているのが見えたので、慌てて水際まで下りると、人を呼んでその人を引き上げた。
中年男性。体は冷たく、もう息はしていない。
自殺か、他殺か。よく分からない。

しばらくして、その「死体」は目を覚ました。


「理由(わけ)あって死んだふりをしてただけだ」


そう言うと、私を家に連れて行き、食事をごちそうしてくれた。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。
理由ってなんだろう?笑
本014話『秋日子かく語りき』大島弓子 著
本_秋日子かく語りき


タイトルにもなっている「秋日子かく語りき」はNHKでドラマ化(宮崎あおい主演)されたりしたのだが、私は、この短篇漫画集の中では「ロングロングケーキ」が好きだ。

事故で地球にテレポートしてきた地球マニアの宇宙人。
同人誌に小説を書いている学生の小太郎のもとに居候することになる。

宇宙人の宇さん(小太郎の希望で、美少女に化けている)が、小太郎の頭の中にある小説のアイデアを引出してワープロで作品にしてくれるというシーンがある。

「あなたには
 何億という小説が
 あなた自身にも気づかれることなく
 頭の中にうずもれているんですよ」


そう言って、本来、小太郎が持っている小説をカタチにしてくれるわけである。
そうして、真っ先に小説を読むことになるファン第一号の宇さんは、ファンレターを書くのだ。

すごい。そんな風に自分も気がつかないアイデアを見つけてくれるなんて。
と思う。

でも一方でこうも思う。

本当に幸せなのは、作品を最初に読んで、ファンレターを書いてくれる、宇さんの存在そのものだ、と。
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 秋日子かく語りき
 大島弓子
 昭和63年1月発行
 角川書店(あすかコミックス)370円

(S63発行は絶版なのでリンク先は2003年発行のもの)
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これまでに読んだ本のコトをつらつらと紹介していきます。
夢060話「鳥が口を開けて言う」
こんな夢をみた。

坂の上のお寺に出かける。
門のそばに、それほど大きくない桜の木があって、たくさんのメジロとスズメがとまっている。

その中の、真っ赤なメジロが、私に話しかけてくる。

どうやら口の中の電池を交換してくれと、言ってるらしい。
このメジロは電気仕掛けなのか。
私は持っていたラジオの電池を抜いて、そのメジロの口にいれてやった。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。
物語が見える瞬間
先日、とあるお食事会(二宮にある中国風料理「栄光」にて。そのあとカッコイイbarに行きました~)に参加したときのこと。
私の小説づくりのことが話題になりました。

どうやって思いつくの?
どうやって書いてるの?


などなど、聞かれるままに話してました。

私には物語がおりてくる瞬間、というのがあります。

それは電車で前の席に座った人を見たときでもあるし、道ばたのゴミを見たときでもあるし、小学生の面白い会話を聞いたときでもあるし、お風呂で無心になったときでもあります。
家でパソコンのキーボードに向かいあっているときは、たいていダメです。笑

ストーリーを思いつくことは稀で、最初はだいたい、映画のワンシーンのようなものが浮かびます。そこでの会話が聞こえてきたりします。
あるいは書き出しのナレーションか結末のナレーションが聞こえてきます。

そういう、物語の破片みたいなものを手に入れて、それがどんどんつながったり広がったりしてストーリーになっていきます。

結末の一文を思いついたから、それに合わせて物語をつくったりもしてるわけです。

物語の作り方は人それぞれだと思います。
今、読んでいる作家の小川洋子さんの「物語の役割」というエッセイ集の中には、『博士の愛した数式』は最初にストーリーが見えていたわけでなく、ある一場面がまず浮かび上がって来た、ということが書かれています。

私の場合は、だいたいの物語づくりをその手法でやっている感じです。

ある一場面、ある一台詞。

それを得るために、日々いろいろなものを見たり、たくさんの人と話したり、まちを歩いたりしています。
身の回りにあるものや、現実の様々な情報を知ることで、脳が物語を生み出してくれるから。
即興TOWN #09「INTRODUCTION」
即興TOWN_introduction


まちとまちの狭間を漂う人は、

ここに来ればいいのだ。

このTOWNのはじまりから、おわりまで、

ここで全てをおしえてもらえる。

どこに行けばいいのか分からない人は、

ここに来ればいいのだ。

あなたに一番合うまちを、

きっとおしえてくれるから。

あの分厚い入門書に、載っているとおりに。
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introduction【イントゥロダクシュン】
[名] (1)紹介(2)導入(3)序論(4)入門書
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これは5分で作る即興掌編。
書いたら最後、手直しは一切無し。
さて、どうなるのやら。。。

◎条件(手順)は下記の5点。
手順1:辞書からAからZがつく単語を1分以内に選ぶ。
手順2:その単語を架空のまちの名前とする。
手順3:架空のまちのお話を4分程度で書く。
手順4:字数は100字程度。
手順5:書き直しは一切しない。
夢059話「やつらが見える」
こんな夢をみた。

夜中に布団の中で目覚めた。
体をひねって、うつぶせになり、枕にあごをのせて、部屋の畳の目をじっと見ていた。
何か違和感がある、と思ったら、色がないのだ。
それだけではない。
畳の上を無数のウイルスたちがうごめいているのが見える。
まるで目が、電子顕微鏡にでもなったかのごとく、肉眼では見えない微生物が確認できるのだ。

小さなウジ虫のようなウイルスは、布団の周りで群れている。
吹けば飛ぶが、またすぐにどこからともなく湧いてくる。

布団はウイスルの海に浮かんでいる島だ。

見えずに済むものが、見えるのは恐ろしい。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。

ちょうど風邪をこじらせている頃にみた夢です。
ウイルスが見える夢をみているのって、あまりにダイレクトな脳のつくり。笑

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

no.27「三人の娘」
三人の娘_住吉川


 左から順に、アサミとアユミとアケミ。
 川縁に座った10歳くらいの女の子三人の名前を、私は心の中で唱えた。

 土手に座って眺めていると、犬を連れたおばさんや、ジョギング中のおじいさんや、トランペットの練習をしている若い男の子や、子どもと散歩をしているお母さんたちが見える。
 日曜の昼間って感じがする。

 会社で仕事をしている時は、ビルを出入りする人を眺めているわけだけど(私の仕事は受付嬢である)、休みの日でもこうして人の流れを追ってしまうなんて、職業病みたいで少し笑ってしまう。

          * * * * *

 三人娘は話に夢中だ。
 私は彼女たちの会話を頭の中で作っていく。

 最初に口火を切るのはアケミ。
「どうおもう? アサミちゃん、アユミちゃん」
 すぐに反応して答えるのは勝ち気なアユミ。
「それはやめたほうがいいとおもうなあ」
「どうして?」
「だって、アケミちゃんだってほんとうはしない方がいいとおもってるんでしょ」
「それは、まあそうなんだけどぉ」
「でもそれをはっきり言えないからこまってるんだよ、アケミちゃんは」
 アサミが口をはさんだ。
「そうだよ、アサミちゃん。だから二人にきいてるのに」
「でもさあ、とおまわしに言っても、わからないとおもうよ」
「じゃあどう言ったらいいの、アユミちゃん」

 会話は延々と続く。
 答えはすぐには出ないのだ。

 そして少し日が傾いた頃、アケミが言った。

「まずはちゃんと会って言うことだよね。その勇気をアユミちゃんからもらう」
 そして隣に座っているアユミの手を握った。
 「しっかりね」と言ったアユミの体は透けるように消えた。

 近くを通りかかった犬が思わず一吠えしたけれど、飼い主のおじさんにはその意味が分からなかったみたいだ。

「アサミちゃんもついてきてね」
「もちろん」
 そう言ったアサミも消えていった。
 川縁を歩く人は、誰もそのことには気がつかないけれど。

          * * * * *

「あけみ」
「こんなとこにいたの」
 背後から、よく知った声が聞こえた。振り返ると亜佐美と亜由美だった。

「あんた、また悩み事を解決するのに、子どもの頃のアタシたちを登場させてたわね」
 亜由美が言った。
「それで、どうするのか決められた?」
 亜佐美が聞いた。

「うん」
 そう言って私は、最後に残ったアケミを川縁から消した。

「ひとつ持つ」
 私は亜由美の手からスーパーの袋を受け取る。そうして、三人並んで私の家に向かう。今日は私の家でパーティーをするのだ。
 すれ違う人が、時々私たちを振り返る。
 体格も顔もそっくりな私たち三つ子姉妹のことを。

 亜佐美の前に美味しそうなパエリアが現れた。
「やった、今日は亜佐美のパエリア食べれるんだ」
 私と亜由美は口を揃えて言った。

 亜由美の手に小さなチワワが現れた。
「あ、最近飼いはじめた犬ってこのコ?」
「そう。今日は彼の家に預けてきたけどね」

 亜佐美と亜由美と私。
 私たちの特技は、お互いの空想を見ることができること。
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この物語はフィクションです。
登場する場所のモデルはありますが、
登場する人物・団体名はすべて架空のものです。

ちなみに「私」の名前は亜花美(あけみ)でした。

間に合いました、更新。
最初に書いてたネタにのらずに、別のネタで再度書き直していたら、その筋も変えてしまって、ようやく落ち着いた、という感じです。笑

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

夢058話「採取」
こんな夢をみた。

恋人らしき人と買い物をしている。
なぜか、おもちゃ売り場を歩いている。

そしてその後、仲間内の飲み会に二人で出かける。
飲み会は盛り上がり、楽しい時間が流れていた。

お手洗いに立って、戻る途中、向うから恋人が歩いて来る。
すれちがいざま、突然彼は私の首を絞めてきた。
何が起こっているのか、よく分からないでいると、彼は細い管を取り出し、私の耳の横にすっと指して何かのサンプルを採取した。

どうやら恋人と思っていた男は、何かの調査員だったらしい。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。
誰か知らないけど、ひどい恋人。笑
本013話『日本むかしばなし集』坪田譲治 著
本_むかしばなし


ずいぶんと古い本である。
一寸法師や桃太郎から、きき耳ずきん、わらしべ長者、ネコとネズミ、クラゲ骨なし、など、39編のむかしばなしがぎゅっと詰まったお話集。

なつかしくも、いつまでも色あせないところが、昔話なのだなあと感じる。
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 日本むかしばなし集(文庫版)
 坪田譲治 著
 昭和50年3月発行
 新潮文庫 220円

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これまでに読んだ本のコトをつらつらと紹介していきます。
足下にネタあり?
まとまった作品を、とか思いながら、仕事とそして風邪と急性副鼻腔炎の攻撃にすっかりやられて、予定がどんどん後ろ倒しになってきているこのごろ(笑)

でもまあ、あせっても仕方ないので、気楽に書くことにしようかと。

そんなことを思っていると、自宅マンションの屋上で、こんなものを見つけたりします。

屋上のたわし

たわしです。

亀の子たわしです。笑


なぜ屋上にたわしが?
その理由はまったく分かりません。
でもこのシーンから、また新しい話が生まれそうな気がします。

ネタは足下に転がっているんだなーと実感(笑)しているわけでもないのですが、私は路上のものをキョロキョロと観察しながら歩くクセがあります。

むろん、頭を振ってキョロキョロしていると、ちょっと挙動不審なので、目線だけで四方八方をチェックしているワケです。笑

路上に落ちているハブラシ。
壁の隙間から生える得体の知れないキノコ。
ひっそり書かれた落書き。
死んだかたつむりの殻。


ハウツー本を読んだりしなくても、リラックス音楽を聞いたりしなくても、道ばたのちょっとだけヘンなものは、すぐにインスピレーションの素になってくれます。しかもタダ。ですから。笑

そうやって拾って、使っていない素材は山のようにあります。
調理するのは、なかなかエネルギーがいるもので…。

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

夢057話「老人と古い家」
こんな夢をみた。

ある老人が、私たちに家をゆずってくれると言う。
私たち、というのは、私と2人の女友達を指す。

どんな家かと思い、3人で老人のあとを付いていったら、それがまた随分と古い家で、建具も何もかもオンボロで、とてもすぐに住めそうにない。

だいぶ改装しないとね。
と私たちは困惑気味だ。

お風呂だけは豪華な作りで、全面タイル張りで丸くて大きい。
まるで旅館にでもあるようなお風呂だ。
蛇口をひねるとお湯が出た。

かなりお湯がいりそうだよね。

ほかの二人がうなずいた。
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これはいつぞや見た夢のデキゴトです。
即興TOWN #08「HIVE」
即興TOWN_hive


毎日がお祭りのように、にぎやかなまち。

何か特別な催しがなされているわけでもないのに、

誰もが楽しくなってしまう。

疲れを知らないまちの人は、

死ぬまでこのまちで働き、そして遊び続ける。

まちの中心にある石像を、囲って踊り騒ぎ出す。

その石像がいつからあるのか誰も知らないが、

そこからはとてもいい香りがして離れたくなくなるのだ。

皆はその女性の石像を、

「女王」と呼んでいる。

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hive【ハイヴ】
[名] (1)ミツバチの巣(beehive)
(2)人が集まるにぎやかな場所
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これは5分で作る即興掌編。
書いたら最後、手直しは一切無し。
さて、どうなるのやら。。。

◎条件(手順)は下記の5点。
手順1:辞書からAからZがつく単語を1分以内に選ぶ。
手順2:その単語を架空のまちの名前とする。
手順3:架空のまちのお話を4分程度で書く。
手順4:字数は100字程度。
手順5:書き直しは一切しない。
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