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書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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山の上で、6つの即興掌編
081018摩耶リュック看板

2008年10月18日(土)に開催された、摩耶山リュックサックマーケットで出店しました「物語屋」で、6組のお客さまにお題をいただき、山上で即興創作させていただきました。

いいお天気で、過去最高の人出となったリュックサックマーケット(出店者数は150組くらいだったそうです!)で、いろんなお店もまわりつつ、創作を楽しんできました(^^)



何度もご来店いただいているお客さま、
ふと足をとめてご来店くださったお客さま、
お買い上げいただき、
ありがとうございました。m(_ _)m


今回のテーマは『隣の部屋』です。
いただいたお題を、隣の部屋にからめて短いお話を作りました。
なお、物語の書き出しはすべて 隣の部屋 となっています。


以下、作品一覧です。

◆即興MENU#025「ちりめん」

◆即興MENU#026「グラッパ」

◆即興MENU#027「卒業」

◆即興MENU#028「やぎ」

◆即興MENU#029「萌華」

◆即興MENU#030「摩耶の女」



来月(11月)の摩耶山リュックには仕事で行けないので、物語屋としての出店は年内最後となりました。
来年の春に、山でお会いしましょう。w

また、今回も宿題でお題を1つ持ち帰っています。
「ふ」のつくお題。w
年内には密かに更新されているでしょう。(笑)
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テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

即興MENU#030「摩耶の女」
即興030_摩耶の女

 隣の部屋に、最近よく人が出入りしていることに、男は気づいた。年齢は、若いのから成人した子供がいそうなくらいまで、様々だったが、圧倒的に”女”が多かった。

 まさか変な商売でもしてるんじゃないだろうなと、疑ってみたが、訪れる人々はそういう雰囲気でもないように思える。
 ただ、来た時は皆暗そうな顔をしているのに、帰っていく人はほとんどが明るい表情になっているのだ。男でも女でもそれは同じだった。

 アパートの大家に、話しにいこうかと悩んだ男は、思い切って隣の部屋を訪ねてみた。中からは、中年のきれいな女性が現れて、そういえばどんな人が住んでいたのかもよく知らなかったことに気がついた。

           * * * * *

 帰り際、女は男に、的確なアドバイスを与えた。有名な占い師だったのである。

 摩耶山のふもとの古いアパートで開業している、よく当たるとうわさの女占い師は、巷では「摩耶の女」と呼ばれている。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「隣の部屋」
 お客さまの選んだ材料で、
 隣の部屋にまつわる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…naddistさん
[お題]…摩耶の女
[創作日]…2008年10月18日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


お題の由来は、1968年に発売されたあるレコードです。

イメージを膨らませるために、このレコードの現物を目の前に置きながらの執筆です。(笑)
実在する歌のタイトルである、現物のジャケ写がある、というあまりに具体的な状況で、でもその具体的現実とは離れた話にしたくて、悩みまくった結果、摩耶の女=占い師ということになってしまいました。w
(「銀座の母」みたいなイメージが浮かんできたのです。。。)
そんな話にしてしまってよかったのか、未だ分からないのですが……。(苦笑)
不審な隣人を訪ねた男が、話をするうちに悩みを相談してしまって、アドバイスを受けて帰ってくる……そんなスゴ腕(!?)占い師です。
お客さんに女性が多いのも、占い師ならでは……という設定です。w



※「ま」のお題はすでに使用済みですが、今回は特別「摩耶」枠でお作りしております。何せ摩耶山リュックサックマーケットですから!w

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#029「萌華」
即興029_萌華

 隣の部屋の名前に気がついたのは、小学校の同窓会がもうすぐ終わるくらいの時間だった。
 私たちが借りた、ある小さなホテルの宴会場の一つに「萌華」という名前がついていた。

「何て読むのかな?」

 一緒にいたサトミが言った。

「もえか…じゃないかな」

 それは大学の時に仲良しだった友達と同じ名前だったのだ。他の会場の名前は、”松の間”とか”鶴の間”とか、いかにもな名なのに、この部屋だけちょっと違うんだね、と話しながら私とサトミは並んでいる他の宴会場をぐるりとまわって、元の部屋に戻ってきた。

           * * * * *

 「萌華」の部屋の前に立っているホテルの人に気づいて、名前の由来をきいてみた。

「このホテルの社長の、お孫さんのお名前なんですよ」

 その人はおしえてくれた。

 大学の同窓会はここでやろう、そう私は思った。

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これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「隣の部屋」
 お客さまの選んだ材料で、
 隣の部屋にまつわる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…小学生の女の子とそのお母さん
[お題]…萌華(もえか)
[創作日]…2008年10月18日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


実は、お題はお客さま(娘さん)のお名前です。
ある意味、今までで一番難しいお題だったかもしれません。w
もちろん「萌華ちゃん」という女の子が主人公のお話を書くこともできたのですが、字面がとてもきれいなお名前だったので、それを生かした話にしてみました。
ホテルの社長のお孫さんと、主人公・私の大学時代の友人が、同じ「萌華」という名前であるのは………あとは読者のみなさまのご想像におまかせしたいと思います。

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#028「やぎ」
即興028_やぎ

 隣の部屋の老人が、やぎを飼いはじめた。
 もちろんこのマンションは、ペット可の最新のタイプのものなので、世話さえするならば、どんなペットを飼っても構わない。私自身、五羽のペンギンと楽しく暮らしているのだ。

 最新型というだけあって、防音と防臭対策は抜群で、四六時中鳴いている鳥たちと住む人もいれば、牛や羊やアルマジロやカピバラを飼う人もいる。とにかくたいていのものは飼えたのである。

           * * * * *

 しかしある年のある冬の日、やぎを飼っていた老人は、静かに息をひきとった。飼い主が亡くなると、引き取り手のいないペットは、条例に基づいて処分されるか、動物園に移される。

 けれど、やぎは、いつまでも隣の部屋で暮らし続けた。週に数回、やぎはマンションの各部屋を訪ねる。そして、シュレッダーがわりに、ダイレクトメールや見られたくない手紙の類をモグモグ食べる。
 その代金で、家賃をちゃんと払っている、というウワサである。

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これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「隣の部屋」
 お客さまの選んだ材料で、
 隣の部屋にまつわる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…山羊座の女性
[お題]…やぎ
[創作日]…2008年10月18日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


お題がやぎなのは、お客さまが山羊座だから……だったのに、本編は星座とはまったく無縁のお話になってしまっています。w
マンションの一室でメェェと鳴いてるやぎと、やぎみたいな風貌のおじいさんのビジュアルが浮かんでしまったのです。
私の頭の中では、この老人は自分の死期が近いことを悟っていて、やぎが独り立ちできるように密かに職業訓練(!?)していた、ということになっています。(笑)

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#027「卒業」
即興027_卒業

「隣の部屋、ちょっとうるさすぎないか?」

 残っていたビールを飲み干すと、一人の男が言った。

「店員を呼んで注意してもらうか? でもまあそこまで大げさにするのもなぁ」

 もう一人の男が言うのも、もっともだった。
 居酒屋の個室なので、隣とはうすい壁一枚へだてているだけである。防音効果はほとんど望めない。しかし隣の個室の若者のグループは、そこまで大さわぎしていたわけでもない。よくあるくらいの盛りあがり方だ。

 それが二人の男に気になるのは、二人は、若くして亡くなった友人の法事帰りだったからだろう。

           * * * * *

 男のうちの一人が、トイレに立つついでに、隣の様子をのぞくと、そこからもちょうど一人の若い男が席を立って出てくるところだった。相手のグループは男女五人らしい。

 はからずもその若い男と同時にトイレに行くことになった男は、酔いの勢いで、相手の素性をたずねてしまった。
 若い男は楽しげに、自分たちが大学で仲のいいグループで、来月無事に卒業できることを祝って飲んでいる、と答えた。

「それは……おめでとう! いつまでも仲良くやってくれよ」

 男からはそんな言葉が出て、部屋に戻ると、二人で相談して、隣のグループにビールを差しいれた。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「隣の部屋」
 お客さまの選んだ材料で、
 隣の部屋にまつわる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…卒業間近の大学生
[お題]…卒業
[創作日]…2008年10月18日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


春に卒業を控えた、仲良し3人組で出店していた大学生の女のコからのお題です。
卒業おめでとうございます、の意味を込めて、最後はちょっといい雰囲気で終わる話にしたいな、と思い、作ってみました。
友を偲んで飲んでいたオジサンは、仲良しの若者グループに昔の自分たちを見たのかもしれません。

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#026「グラッパ」
即興026_グラッパ

 隣の部屋から出てきた人が、昨日立ち寄ったタイ式マッサージの店で、顔を合わせた女の人だったことに、私はおどろいた。

 聞けば彼女も一人で旅行中で、私と同じようにこのホテルの女性向けサービスの良さをインターネットで調べて、ここに泊まっているという。
 年齢もほぼ同じくらいに見える彼女が、

「これからどこを見てまわる予定なの?」

 と聞くので、私が行きたいと思っている場所を、いくつか並べると、何とその大半に、彼女も行くつもりだったという。

 女一人旅でまわりそうな所なんて、だいたい似たようなものかもしれないけれど、私たちはこの偶然にかなり興奮して盛り上がり、その日の行動を共にした。

           * * * * *

 夕食を終えて、少しアルコールの入った私たちは、昼間みつけていたイタリアンバールに行ってみた。

 何になさいますか? とマスターに聞かれ、私たちは同時に「グラッパ」と注文を伝えた。
 少し甘くて強いそのお酒は、私たち二人が偶然にも好きなものだった。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【作品DATA】

本日の創作メニューは「隣の部屋」
 お客さまの選んだ材料で、
 隣の部屋にまつわる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…出店者の男性
[お題]…グラッパ
[創作日]…2008年10月18日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


いつも物語をお買い上げいただくお客さまから、美味しいお題をいただきました。
グラッパというのは、ブドウの搾りかすから作るブランデーで、香りがよくて、アルコール度数の高い(30~60度)お酒です。
この、美味しいけれど、油断するとかなり酔ってしまうお酒を、どういう物語にするのか。思案した結果、オチに使うことにしました。
書いていたら、久しぶりにグラッパを飲みたくなりましたけれど。w

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#025「ちりめん」
即興025_ちりめん

 隣の部屋に引っ越してきた人が、ごあいさつにと、弁当箱くらいの箱をくれた。

 日に焼けた、年齢がよくわからない男性である。
 ふたをあけると、ちりめんじゃこがびっしりと詰まっていて、磯の香がほのかにした。

 数日すると、田舎からたくさん送ってきたのでと言って、袋に入ったちりめんじゃこをくれた。
 前にもらったちりめんも、まだ食べ切っていないので、どうしようかと思ったが、

「日もちもしますし、ゆっくり食べていただいたらいいですから、どうぞどうぞ」

 と、半ば強引に渡された。

 隣人は何をしている人なのか、いまひとつよく分からない。部屋から出かけている様子もあまりなく、同居人がいるようではないが、時折部屋から何か不可解な音が聞こえるのだ。

           * * * * *

 ある日、珍しく隣の部屋の扉が少し開いていたので、そっとのぞいてみた。
 そこに部屋はなく、海と磯が、どこまでも広がっていた。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「隣の部屋」
 お客さまの選んだ材料で、
 隣の部屋にまつわる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…出店者の女性
[お題]…ちりめん
[創作日]…2008年10月18日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


「ちりめん」というお題をいただいてからしばらくして、「ちりめんじゃこ」か「ちりめん細工」かどちらかな?と悩んだのですが、じゃこバージョンで書きました。
あとでお客さまに確認したら、じゃこのつもりだったそうで、一安心。(笑)
ちなみに物々交換で書きました。江國香織の文庫本『流しのしたの骨』と交換していただきました~。さっそく読んでます。w
さて、お話の方ですが。
じゃこばかりくれる隣人の部屋は、海。
彼はどうやら、ちりめんじゃこ漁をしている……ようです。w

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

宿題お披露目&明日は物語屋開店!
先月の摩耶山リュックサックマーケットで、時間の関係もあって”宿題”という形で持ち帰らせていただいたお題……「は」と「と」がつくお題。

いよいよ明日が10月のリュックサックマーケット、という日にアップとあいなりました。w
何だかギリギリでごめんなさい。(^^;

「は」の方はなかなかインパクトのあるお題となっております。笑

以下、作品一覧です。

◆即興MENU#023「鼻から牛乳」

◆即興MENU#024「トモダチ」


====================

さてさて、明日・土曜日(10月18日)の摩耶山リュックサックマーケットでも「物語屋」を出店いたします!

あと残っているお題の頭文字は、


え、く、こ、さ、そ、ち、つ、な、の

ひ、ふ、へ、ほ、め、も、や、ら、る、ろ、わ



の20文字です。w

今月の山上即興での創作メニューは「隣の部屋」
お客さまからいただく材料=お題(タイトル)を「隣の部屋」というメニューで調理=即興物語を創作いたします!


お時間がある方は、摩耶山へお越しくださいませ(^^)
お天気もよさそうなので、出店数もきっとたくさん。いろんなお店を楽しめると思いますよ~♪

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

即興MENU#024「トモダチ」
即興024_トモダチ

 おみやげに小さな光る石をもって、「黄色さん」はやってきた。

 その人の背は、わたしの人さし指くらいの大きさしかなくて、猫のタロウにくわえられていたのを、わたしがたすけてあげたのだ。

 手も足もあって人間にとても似ていたけれど、全身が黄色いし、何を話しているのかぜんぜん分からない。しかたないので、わたしはその小さな人のことを「黄色さん」とよんでいた。

           * * * * *

 黄色さんは、身軽で、毎日どこかにでかけていっては、わたしのところに何かおみやげをもってきてくれた。

 ねじだったり、ひもだったり、鳥のはねだったり、紙のきれはしだったり、ドロップのいれものだったり、いろいろだった。わたしはそれをはこにいれてコレクションしていた。

 ことばはつうじなくても、わたしたちはなかよしだった。わたしにとって、黄色さんはひみつの、大切なともだちだって思っていた。

 ある日黄色さんがおみやげをいれた箱に入っていった。
 夜になっても出てこないので、ふしぎに思っていたら、中で何かが光って、小さな円ばんがとびだした。
 黄色さんは、乗り物を作る材料をあつめていたんだ!とわかった。
 そしてどこか空のむこうにかえって、もう二度と会えないことも。

 「トモダチ!」

 そのひとことをのこして、黄色さんはとんでいってしまった。
 はこの中には、さいしょにくれた光る石だけがのこされていた。
 トモダチが、わたしにくれた、たいせつなおみやげだ。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【作品DATA】

本日の創作メニューは「おみやげ」
 お客さまの選んだ材料で、
 おみやげにまつわる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…SHOPきつねの店長さん
    (小学生の女の子)
[お題]…トモダチ
[出題日]…2008年9月20日(土)
[出題場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


先月のリュックサックマーケットの物語屋にて、お持ち帰りお題をいただいたお客さま・その2です。w
友達、というのは、意外に難しいお題でしたが、結局、宇宙人(?)に落ちつきました。
個人的には、「黄色さん」はお気に入りです。
またどこかに登場させたいくらいに。w

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即興MENU#023「鼻から牛乳」
即興023_鼻から牛乳

 おみやげに買ったキーホルダーに、ちょっとした呪いがかけてあったらしく、その男は、帰国してから、驚いたり興奮したりすると鼻からは鼻血のかわりに牛乳が出るようになった。

 小さな国のアンティークショップで買ったキーホルダーは、牛を象ったもので、その昔ある地方で、飼っている牛のお乳がいつまでも途切れぬようにとの祈りをこめてつくられたお守りだったのだが、そんなことを男は知る由もない。

            * * * * *

 そのうちに、男の鼻から出る牛乳の量は、次第に増えていき、男は常に大きな水筒を持ち歩き、出る牛乳を受けねばならなかった。

 ある日、男はその牛乳に恐る恐る口をつけた。牛乳は、予想外に、いや、予想通りにとてもおいしいものだった。しかもこの牛乳を飲んでいれば、お腹がすくこともない。その頃には、出る量を自分で調整できるようになっていた。
 男は、自分の鼻から流れ出る牛乳を飲んで、毎日を過ごした。

            * * * * *

 ある日、友人が男の家をたずねた。連絡がとれなくなったことを不審に思ったためだ。
 大家さんに頼んで、アパートのドアを開けてもらうと、そこには一頭のホルスタインが、幸せそうな顔で眠っていた。
 牝牛になった男は小さな牧場に引き取られ、いつまでもおいしい牛乳を出し続けたという。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【作品DATA】

本日の創作メニューは「おみやげ」
 お客さまの選んだ材料で、
 おみやげにまつわる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…Sさん(男性)
[お題]…鼻から牛乳
[出題日]…2008年9月20日(土)
[出題場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


先月のリュックサックマーケットの物語屋にて、お持ち帰りお題をいただいたお客さまです。
宿題、というわけですね。w
「鼻から牛乳~」といえば嘉門達夫ですよね(笑)
どう調理しようかと思いつつ、素直(?)に鼻から牛乳を流してみました。
ちなみに、「鼻から牛乳」とは「目からウロコ」のもっとオーバーな驚きの表現のようですね。

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