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書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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摩耶山リュックで即興創作4作品
去る5月15日、摩耶山リュックサックマーケットにて即興物語屋を出店してまいりました~!

テーマ(および作品の共通書き出し)は「芽が出た」
ちょうど我が家でもゴーヤやモロヘイヤの種を植えたりしていたので、この言葉に。


4作品は以下のとおり。
身近なもの、珍しいもの、個性的なものいろいろです。
いつも思うのですが、お客さまとお題についてのやりとりをしている時間がとても楽しいです。持ち物の背景を少しだけ知る瞬間。
物語のしっぽをつかまえる瞬間です(^^)


即興MENU2-016「ぶた鞄」

即興MENU2-017「三板(さんば)」

即興MENU2-018「サングラス」

即興MENU2-019「ライター」





いいお天気だったこともあり、リュックサックマーケットは史上最高?と思えるほどの人出。
私は、知り合いのCさんのお店で空豆の箸置きとリアルな空豆(実は我が家、奈良で借りている畑で月2回ほど農業を楽しんでます)を物々交換していただいたり、美味しいホットドッグや摩耶焼きを食べたり、堪能しました!

100515摩耶山リュック
空豆の箸置きは安定感があって、愛用中!



※Twitterをはじめてみました。
…といっても、物語的フレーズや台詞や言葉などを思いついた時に記録するのと、書籍と言葉の情報採取に使ってます。更新頻度の低い人間botみたいで面白みに欠けるとは思いますが…(笑)。フォローはお気軽にどうぞ!

http://twitter.com/ya_ru
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テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

即興MENU#2-019「ライター」
即興2-19_ライター

「芽が出たんだってさ」

           * * * * *

 その男は、やたらとライターを持っていた。もちろんタバコを吸うから必要な道具ではあるが、店でもらったり、人にプレゼントされたり、外出先でたまたま手元になくてつい買ったり、そうこうしてるうちにライターだらけになり、専用の箱にびっしりとつまっていた。

 それだけ集まると、ライターだって会話なんてものをしはじめる。もちろん、人間には聞くことはできないが、もし彼らの声が聞けたらなら、それはなかなか興味深い内容である。

           * * * * *

 前の持ち主と見聞きしたこと。店のテーブルで体験したいろいろ。人の身近にいるライターたちの話題はつきることがない。

 あるライターが、昔知り合った古いライターのことを話しはじめた。

「オイル切れでさ、しばらく使われずに放っておかれたあと、引っ越しのゴミに紛れて捨てられる途中で、空地に落っことされてさ、長い間そこの放置されてたら、ある日、芽が出たんだってさ」

 野ざらしにされて、その体にいつの間にか入り込んだ土と水と種子。芽は育って、小さな白い花を咲かせたという。

 いつか、火をつけることができなくなったら、そういう第二の人生もいいかもしれないな、と別のライターが言った。
 そうだな、と、誰かが言った。
 
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「芽が出た」
 お客さまの選んだ材料(=持ち物)で、
 “芽が出た”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…近くで出店されていた男性
[お題]…ライター
[創作日]…2010年5月15日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


ご新規さまです!
摩耶山リュックの記念にと、いろいろなお店でたくさんお買い物されてました。
物語屋にも来て頂いて感謝!
ライターをたくさんお持ちで、じっと見ていたら、ああ、何かおしゃべりしてそうなコたちだな……と思えてきたので、それをストーリーにしました。
ちなみに私、モノにも絶対意識はあると思っているので(つくも神という考え方も昔からありますし)、きっと見えないトコでみんな会話を楽しんでるんじゃないかと信じております(笑)

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#2-018「サングラス」
即興2-18_サングラス

 芽が出た子供をまた見つけた。
 左肩のあたりから、小さな双葉が生えている。まあこのサングラスをかけてないと、見ることはできないのだけれど。

 私は上司にそのことを報告すると、早速子供の身辺調査を始めた。あとは言葉巧みに親に話をもちかけ、私たちが所属する、表向きは英才教育センターなる施設に、子供を入れるように誘導すればいい。
 
           * * * * *

 特殊なサングラスを通して見える芽というのは、将来、何か世の中に革命的な行動をおこすであろう子供たちに生えている。
 芽が出た子供というのは、皆、何かしら特別な才能がある者たちであり、芽が育ち花が咲くまでうまく子供を教育すれば、それこそすごい才能が開花するのだ。国のすべてをひっくり返すほどの……。

 私たちの仕事は、彼らの芽をつぶすこと、である。センターに入った子供たちは、成績こそ上がれど、持っていたはずの才能は消し去られて出ていく。いい学校に入るので親は文句など言わない。
 そうやって革命戦士が一人、また一人と、消えていく。

 大人が作り上げたこの平穏な世の中を、変えるような悪の芽は、つんでしまわねばならぬのだ。

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これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「芽が出た」
 お客さまの選んだ材料(=持ち物)で、
 “芽が出た”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…Tさん(男性)
[お題]…サングラス
[創作日]…2010年5月15日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


いつも山でペタンクを楽しんでおられる常連のTさん。
今回はある意味とってもシンプルなお題「サングラス」です。
山の上はとても気持ちよく晴れていたのですが、なぜか物語はちょいブラックになってしまいました(笑)
こういうのも、たまにはよいかと。

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#2-017「三板(さんば)」
即興2-17_三板

 芽が出た。ようやく芽が出た。

 種を植えてから一ヶ月、あまりに何も変化がないので、くさってしまったのか、元々ハズレの種だったのかと、もうあきらめていた矢先だった。
 
           * * * * *

 そもそも種自体、かなりうさんくさいシロモノだ。
 沖縄に旅行した時、ふと迷い込んだ路地にあった古道具屋で、酒器を一つ買ったら、おしつけられたのである。しかも見たことのない銘柄の泡盛とセットになっていて、種を植えたら毎日欠かさずその泡盛をキャップ一杯土にかけるようにと説明を受けた。
 何もかもがうさんくさい。しかし「沖縄が好きなら必ず満足する」と店主の男が自信満々で言うので、引き受けることにしたのだ。
 
           * * * * *

 そのあやしい植物は、家の小さな庭でぐんぐんと育っていった。枝ぶりや葉の形からは種類を特定することができない。

 いつしか私の背丈ほどの大きさになり、ハイビスカスに似た黄色い花を一つだけ咲かせた。花が落ちると実がふくらみはじめた。
 握りこぶし大の実は、立方体という何とも珍しい形をしていた。

 収穫できたその四角い実に、ナイフの刃をあてて割ってみる。
 からの内側には真綿のようなものがびっしり生えていて、それが四角い三枚の板を包んでいた。

 これが、私と、この楽器…三板との出会いである。

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これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「芽が出た」
 お客さまの選んだ材料(=持ち物)で、
 “芽が出た”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…Sさん(男性)
[お題]…三板(さんば)
[創作日]…2010年5月15日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


常連のお客さまSさんです。今回は沖縄の楽器「三板(さんば)」がお題。
写真にあるように、板を組み合わせたカスタネットのような楽器です。
前回(3月)に同じく沖縄楽器の「三線(さんしん)」というお題も別のお客さまからいただいたとこですので、三線と三板で、沖縄楽器セットですね(笑)

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即興MENU#2-016「ぶた鞄」
即興2-16_ぶた鞄

「芽が出たんだけど、どう思う?」

 私は出張先のホテルからかけた電話で妻にそう言ってみた。しかし妻は、何バカなこと言ってるの、と、全く信じてくれない。それはそうだ。鞄から芽が出てるなんて、私だって意味がわからない。
 ケイタイで写真をメールしてみたところで、つまらない合成写真で遊んでないでさっさと寝ろと言われるのがオチだろう。
 でも確かに発芽したのだ、私の鞄から。鞄の底から緑の双葉が、四ヶ所も。
 
           * * * * *

 仕事の道具からプライベートのものまで、詰め込んで、いつもパンパンにふくらんでいる黒いビジネスバッグを、私は「ぶた鞄」と呼んでいる。使いなれているので、どこに行くのにも持っていくので、そりゃどこかで種の一つや二つ、くっつけてくることもあるが、そんなことでいちいち発芽していたら、今ごろ草まみれだ。
 いくら考えたところで、謎はとけないまま、私は眠りについた。

 翌朝、鞄の底の四隅から出てきた芽は、小指の太さほどの枝に成長していた。長さは一、二センチほどなので、枝というよりはコルク栓みたいなものだが。

 改めて鞄の裏をしげしげとながめて、傷だらけになっていることに気づいた。
 床に置くと四つの小枝が足となって鞄の底を守っている。

 今日から私のぶた鞄は、足つき、である。
 
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これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
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明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【作品DATA】

本日の創作メニューは「芽が出た」
 お客さまの選んだ材料(=持ち物)で、
 “芽が出た”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…初来店の男性
[お題]…ぶた鞄
[創作日]…2010年5月15日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


よく摩耶山リュックでお会いする男性の方が、初めてご来店!
持ち物と言っても鞄くらいしか……ということで、大きな鞄をお題にいただきました。「ぶた鞄」というのは、お客さまが実際に鞄につけておられる愛称です。
大きくて重そうな鞄だったので、自衛策として、足が生えるお話にしてみました。

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明日は、即興物語屋 at 摩耶山
即興物語屋_原稿用紙タイトル


暑かったり肌寒かったり、気候気温がコロコロと変わりますが、みなさま風邪などひいておられませんか?
ワタシはカラダが丈夫なのだけが取り柄、みたいな人なので、疲れてだるーくなったりしつつも(主に気持ちが。w)、風邪は完全シャットアウトで過ごしております(笑)


さて、明日は摩耶山リュックサックマーケットです!


日時:2010/5/15(土)11:00~16:00
場所:摩耶山掬星台 (まやビューライン星の駅下車)



物語屋「紺」はいつものごとく「お客さまの持ち物から物語を紡ぎます」
何かお題にしたいモノを持って、ぜひお立ち寄りください。
明日は「芽が出た」から始まるお話を書きますよ~。

※12時頃から16時前くらいまで出店予定です(夕方用事があるのでちょっと早めに閉店かも)。掬星台の時は、出店場所はだいたいいつもロープウェー星の駅からわりと近いトコロ。ウッドデッキ界隈にいることが多いです。



091121摩耶山リュック
(写真は昨年11月の摩耶山リュックの様子)

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ついったー、Twitter
はじめてみました(^^)

といっても、「いまなにしてる?」をツイートするわけではなく、言葉の記録や採集の場として実験的に運用中。

いつか物語に使えるかもしれないコトバやシチュエーションなどを含め、思いついたコトバを書き留めています。

実験的すぎて面白くなかろうと思い、ひとりでひっそり始めていましたが(笑)、コトバの記録ということなので、こちらのブログとは連携してやってみようかなと、吹出しパーツを載せてみました。

大好きな沖縄のヤールー(やもり)になって、時々思いつきの文をつぶやきます。
自分が思っていることだったり、妄想世界の住人のセリフだったり、これ気になるなと思った文の引用だったり、いろいろです。

http://twitter.com/ya_ru

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