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書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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てんやわんや
仕事および9月のイベント準備に追われててんやわんやで更新が遅れてしまってすみません!

8/21の摩耶山リュックサックマーケットで即興物語をお買い上げいただいた

「ネックレス」
「キーホルダー」
「ハーブティー」
「青い財布」


のお客さま。ブログへのアップ、あと数日お待ち下さい~



おまけ:
8月29日の夕暮れ空。
空の写真がやたらと増えてきた今日このごろです(笑)


100829夕焼け空
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テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

即興MENU#2-023「色鉛筆」
即興2-23_色鉛筆

 手紙が届いた。シンプルな水色の封筒を裏返して差出人を見て、私は少しだけおどろいた。

 友達のユキナからだった。
 彼女が手紙なんて書く性格ではないと思っていたのもおどろいた理由の一つではあるけれど、何よりも、私とユキナは夏休み前にひどいケンカをして絶交状態だったのだ。まさか手紙なんて出してくるなんて。

           * * * * *

 少し考えてから、封を切った。封筒と同じ色のびんせんに“ごめんね”とだけ書かれていた。
 それは色鉛筆の青色で書いた文字だった。たった一文だけど、読んだ瞬間、私の頭の中にユキナの声がひびいて、彼女の気持ちがいっぱい伝わってきた。

 家をとびだすと、ユキナの家まで走った。玄関でおどろいた顔で立っている彼女に私は叫ぶように言った。

「私こそごめん。仲なおり、しようっ」
「……私の方もごめん。あのね、実はこの色鉛筆の力を借りたの」

 ユキナが差しだした真新しい色鉛筆セット。
 色によって思いを伝えられるけど、一人一本しか効果はなくて、使ったら誰かにゆずるものだという。
 ユキナは青色の「仲なおり」を使って私に手紙を書いてくれた。

 私はさっと手をのばしてオレンジをとると花の絵を描いて、ユキナに渡した。
 その色の名は「大好きな友だち」だった。
 
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「手紙が届いた」
 お客さまの選んだ材料(=持ち物)で、
 “手紙が届いた”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。

[お客様]…空音矛さん
[お題]…色鉛筆
[創作日]…2010年8月21日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
摩耶山リュックサックマーケットにて)


10ヶ月ぶりに摩耶山リュックで再会を果たしたお客さまです。
似顔絵を描く出店をされていたので、その画材である色鉛筆をお題にいただきました。
時々無性に、誰かに手紙を書てみたいな、と思ったりします。手で書いたものからはいろんな思いが伝わってきますよね。そんなことを考えながら、思いが伝わる色鉛筆を空想してみました。他の色には何があったんでしょうね。
「ありがとう」とか「一緒にいようね」とか「すごい!」とか「楽しい」とかいろいろあったのかも。

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#特別編「空音色(からねいろ)」
即興2-sp3_空音色

 手紙が届いた。といってもいわゆるダイレクトメールというやつで、近所に画材屋ができてオープンセールをしているとのお知らせである。
 普段から通学鞄にスケッチブックを入れてちょこちょこと絵を描いている私は、その店にふらっと出かけてみた。セールならお小遣いで買える値段で何か手に入るかと思ったのだ。

           * * * * *

 ワゴンセールでバラ売りされていた絵の具を十色ほどと、絵筆を二本買って帰ると、さっそくスケッチブックに下描きを始めてみた。
 先日、家族旅行で訪れた瀬戸内の海と空と島影の風景。描き上げたその絵に、翌朝異変が起こった。
 絵からさざ波や潮騒の音が聞こえてきたのだ。
 私は画材屋にもう一度行ってみた。

           * * * * *

 原因は、一本の絵の具だった。

 空色とかんちがいして買ったそれは、「空音色」と記してあった。「からねいろ」と読むその絵の具で描く絵は、文字通り音が空っぽの、音の無い絵になってしまうので、絵自身が音を求めて、描かれたものを表す音を吸いこんでいくという。
 そのことをおしえてくれた画材屋の店主は、続けて言った。

「これは、目が見えない人に絵を感じてもらうために作られたと言われてるよ。めったに市場には出ないけどね。でも君には必要ない。君の描く絵はどれも……]

 私のスケッチブックをめくりながら店主はほほ笑んだ。

「まるで音が聞こえてくるように、とても生き生きとしているからね」

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これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

「今回は特別編」

[お客様]…空音矛さん
[お題]…空音色(からねいろ)
[依頼日]…2010年7月25日(日)
[依頼場所]…blogコメント欄



このお話は、昨年摩耶山リュックでお会いしてからブログを通じて交流のある空音矛さんのリクエストで書いてみました。彼女のブログのタイトルでもあるコトバ。
絵を描くのが好きだということで、絵の具の色名という設定にしました。

お話と物々交換で、彼女からは朝顔の絵をもらいましたよ~!
朝顔

夏らしい爽やかな朝顔です。何かコトバをつけてみようかしら~♪
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<ちょこっと解説>
空音(そらね)は、空耳と同義の「あるはずのない音が聞こえる」こと、あるいは、楽器などに触れてたまたま音がでること。
「からね」と読むと「空っぽ」の「音色」。
どちらも、実際の音は存在しないワケです。


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8/21の摩耶山リュックサックマーケットでの即興物語5作品は、明日から順にアップしていきますので、もう少しお待ち下さいね。

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

今週末は、即興物語屋 at 摩耶山
何だか毎日ホント猛暑ですね。。。

ということで、週末は下界よりも5度涼しい!という摩耶山へぜひ!

今週末の土曜日は摩耶山リュックサックマーケットです!
http://www.nadatama.com/modules/weblog/

100717摩耶山リュック01


物語屋「紺」はいつものごとく「お客さまの持ち物から物語を紡ぎます」
何かお題にしたいモノを持って、ぜひお立ち寄りください。
トワイライトリュックということで15時スタート。
のんびりでかけますんで15時にはまだ到着できてないかもです(^^;
暑さボケであまりスマートに即興できなかったらすいません~


●摩耶山リュックサックマーケット

日時:2010/8/21(土)15:00~19:00
場所:摩耶山掬星台 (まやビューライン星の駅下車)
   摩耶ケーブル下までは…
    ・阪急王子公園より徒歩25分
    ・各線三宮駅、JR六甲道駅、阪急六甲駅から
     神戸市バス18系統乗車摩耶ケーブル下下車
※強風の場合:虹の駅前で開催
※当日正午の時点の天気予報で兵庫県南部の
 午後の降水確率が50%以上の場合は中止


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●9/18開催の「文化祭」もよろしくお願いします!

【告知】「文化祭」にて書き下ろし作品朗読!
http://kswords.blog76.fc2.com/blog-entry-371.html

KOBE-ZINK HP
http://www.kobe-zink.net/archives/468



●Twitterもぼちぼちやってます。

http://twitter.com/ya_ru

思いついたコトバ、物語のフレーズ、ヒトリゴト、妄想、想像、即興話など、紺色のヤールー(沖縄の方言でヤモリのこと)となって、気ままにつぶやいております。毎日は無理なので数日おきとかですが(笑)
フォローはお気軽にどうぞ~♪

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【告知】「文化祭」にて書き下ろし作品朗読!(9/18開催)
100918文化祭03


このたび、母校の仲間と企画したイベント「文化祭」で、友人と一日限りの朗読ユニットを組むことになりました。

といっても、もちろん私は朗読する側ではなく、作品提供の方です(^^)
このイベントのために書き下ろした短編作品を、友人がステージで朗読するという趣向。
友人は舞台を中心に俳優活動をしているとっても雰囲気のある役者サンです。

=☆=☆=☆=☆=☆=
朗読ユニット・虹と猫

一色に納まることを諦めた虹好き・若林ゆいと、
猫とまちと空想が好きな物書き・中川紺によるコラボ。
魚にまつわるショートストーリーを朗読。
=☆=☆=☆=☆=☆=


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