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書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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停滞中ですみません~
本業が予想外に作業てんこもりになってしまい、今週なかなか落ち着かず、更新が止まっていてすみません!!!

11月20日の摩耶山リュックサックマーケットでの即興物語のアップ、もう少しだけお待ちくださいね!
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テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

週末は物語屋を出店します♪
今週末の土曜日は摩耶山リュックサックマーケットです!
http://www.nadatama.com/modules/weblog/


山の即興物語屋「紺」も出店いたします。
前回からの新シリーズ「漢字ノ話・五十三次」で、お客さまに漢字を一文字をお題として提供していただき、短いお話をお作りします。
お名前からの一字、今の気分で一字、好きな漢字を一字、などご自由に。
「始」から「終」までを全五十三話で紡ぎます。


101120即興看板


寒くて手が凍えて書けなくなったら閉店です(笑)
10月のリュックの最後に予約依頼いただいている「道ノ話」から書きはじめておりますので~。

●摩耶山リュックサックマーケット
日時:2010/11/20(土)11:00~16:00
場所:摩耶山掬星台 (まやビューライン星の駅下車)
   摩耶ケーブル下までは…
   ・阪急王子公園より徒歩25分
   ・各線三宮駅、JR六甲道駅、阪急六甲駅から
    神戸市バス18系統乗車摩耶ケーブル下下車
※強風の場合:虹の駅前で開催
※当日朝7:00の時点の天気予報で兵庫県南部の
 午後の降水確率が50%以上の場合は中止


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★前回の持ち物シリーズを本形式にまとめました

お話のカタログ「銀」:五十音シリーズ(第1期)
       「金」:持ち物シリーズ(第2期)

101120金本銀本


これまで即興した物語たちです。
101120本の中身


銀本はいつも連れてますが、今回は金本もリュックに連れていきますので、ご自由にご覧くださいませ♪

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Twi-Story16「ふせん」
残業中に、残り少なくなったふせんを1枚めくると次の紙にひらがなひとつ、書いてあった。
太いペンで手書きである。次をめくるとまた一文字、また一文字。
机に並べてつなげて読むと「おつかれさまむりしないでね」となった。
少し癖のあるまるい字は、さっき帰った同僚Aの文字である。


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Twi-Story15「ひげ」
網にかかったどじょうを放したら、お礼にひげをやると言う。
慌てて口まわりを触ればぬるりとした触感。
動揺しながらも平静を装い「お前が困るだろうから遠慮するよ」と言えば
「うむ、じゃあ半分だけ返してもらおう」と、どじょうは水底に消えた。
私にはひげが数本残された。


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Twi-Story14「たらこ」
夕食のおかずにと、たらこを小さな鍋で豆腐と甘辛く煮る。
ふたを開けると鍋の中が海になっていて、小さなタラの稚魚たちが元気いっぱい泳いでいる。
そうか、海に還るのか、ばいばい。
ふたを閉めてもう一度あけると煮えた豆腐だけが残っていた。
少し潮の香りがした。


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Twi-Story13「セロテープ」
テープカッターからびーっとテープを伸ばす。
端を持ったまま玄関に向かいアパートの階段をおりた。
壁に粘着面がつかないよう気をつけながら外に出た。
表の角を4回曲がってアパートに戻る。
テープの端をつなげて大きな円になった瞬間、中の建物は姿を消した。


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Twi-Story12「コード」
「最近ペット飼い始めて…といっても電気コードなんだけどさ」
訳の分からないことを言うサカモトの家に行く。
30センチ程の、プラグ付き電気コードがうねうね動いている。
餌は電気だ、と当たり前の様にコンセントに差し込む。
停電の時に光るくらいしか能は無いらしい。


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Twi-Story11「くるみボタン」
差出人の無い封筒が届いた。
筆跡にももちろん心当たりはない。
封を切ると、中から刺繍の入ったくるみボタンがひとつ、ころんと出てきた。
先月、旅先でどこかにひっかけて落としてしまったお気に入りのジャケットのボタンだ。
封筒の底には、紅葉が一枚、入っていた。


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Twi-Story10「菊」
仏壇に供えてある白菊の花びらがふと気になった。
一枚だけ、明らかに質感が不自然だ。
少し反り返った花びらに触れてみると紙でできている。
丸まった内側に小さな字で「腹が減っては戦はできん」と書いてある。
亡くなった祖母の字だ。
とりあえず何か食べるか、と腰を上げた。


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Twi-Story09「敷居」
和室で眠っていると、夜中に何やらとぷとぷてちてちと音がする。
寝ぼけ眼で周囲を見回すと、ふすまの敷居の上に、侍姿の小さな人たちの行列ができている。
じっと見つめていたら一人の小人侍と目が合った。
「最近は敷居を踏みつけるやつが多くてかなわん」そう言うと消えた。


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Twi-Story08「鍋」
すごく便利な鍋を手に入れた。サカモトが言うので、うまい料理でも作れるようになったのかと思ったら、違う違うと、小さな鍋に片足を入れてそのまますっぽり入り中から器用にフタをした。

開けてみるとサカモトは消えていた。多額の借金があったと後に噂で聞いた。


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Twi-Story07「悪戯」
帰宅して何か雰囲気がおかしいと思ったが、原因はよく分からなかった。
気のせいかと、いつものように趣味のイラストを描こうとして引き出しをあけて呆然とした。
56色セットの色ペンの、すべてのキャップが本体と違う色のものと入替えられていた。


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Twi-Story06「笛」
長い長い間放置していた竹の笛が押し入れの奥から出てきた。
気まぐれに吹いてみるかと手にとると、十個ほど空いている穴からもやっとした小さな何かが一斉に飛び出して窓へ向かう。
「ぼくたち引越するから」最後のもやもやが言った。
笛はその後、音を失った。


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Twi-Story05「感染と駆除」
「感染と駆除」01:最近、ノートパソコンの調子がおかしい。画面が欠け始めた。どうやらコンピューターウイルスに感染したらしい。しかも市販の駆除ソフトではどうにも対応できないヘンな新種ウイルス。ネットで調べても解決法が見あたらない。 #sokkyo

「感染と駆除」02:まいったな……。そんな時にふと引き出しの奥から1枚のCD-Rを見つけた。真っ白のラベルに「特別ウイルス対応ソフト/いかなるソフトでも対応できない場合にお役に立ちます」とだけ印字されていた。なんだこりゃ。 #sokkyo

「感染と駆除」03:まったく買ったおぼえのないそのソフトを、半ばやけくそでパソコンに挿入してしまったのは、なぜだったのだろう。衝動的発作だったとしか言い様が無い。これでダメならハードディスクを入れ替えるしかないなと思った。 #sokkyo

「感染と駆除」04:モーター音がしてCDが回転しはじめる。画面が真っ白に変わる。しまった。このCDがそもそもウイルス感染ソフトなんじゃないのか?オレは焦った。白い画面上に、今度は何やら黒いもじゃもじゃした虫のようなものが出て来たのだ。 #sokkyo

「感染と駆除」05:そいつらは画面いっぱいに広がると、驚いたことに、液晶からキーボードの上に飛び出してきやがった。慌てたオレは夢中で近くに転がっていた空ビンに1匹、また1匹とつまんで放り込んだ。少しピリピリと感じたが、仕方ない。 #sokkyo

「感染と駆除」06:こんなわけの分からないものが家を這いずり回る気持ち悪さを考えたら今我慢する方がいい。最初の数匹を入れた後は、仲間を追うように残りのもじゃ虫はビンに収まっていった。並行して、画面はだんだんクリアになっていく。 #sokkyo

「感染と駆除」07:ビンの八分目まで入ったところで、虫は出尽くしたらしい。画面は正常に戻っていた。ゼムクリップを絡めたような形状をしている虫のようなものたちは、よく見るとすべて0と1の記号が複雑に入り組んでできているのだった。 #sokkyo

「感染と駆除」08:このヘンなウイルス(おそらく)をどうすべきか。考えた後、古い腕時計をビンの中に入れてフタをした。ウイルスは一瞬ざわめき立ち、数分後には姿を消した。二進法の生き物は、六十進法の世界では生きられなかったようだ。 #sokkyo


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Twi-Story04「ねじ回し」
「ねじ回し」01:赤いグリップのそのドライバーは、いつからあったのだろう。工具入れの金槌を探しているときに、見つけたのだが、こんなものを持っていた記憶が、どうにも無い。手に取ってしげしげと眺めてみたら、プラス用でもマイナス用でもなかった。 #sokkyo

「ねじ回し」02:こんなドライバーは見たことがない。何というか、先端は数字の8の字になっているのである。しかしねじ回しが存在するということは、そんな特殊なねじが実在するということだろうか。 #sokkyo

「ねじ回し」03:家の中でも外でも、私はねじの頭を気にするようになっていた。もしかしたらどこかであの8の字ドライバーを使えるねじに出会えるかもしれない。どんな場所に使うものなのか、見当がつかないがゆえに、知りたくてたまらなかった。 #sokkyo

「ねじ回し」04:あれほどあちこちを探したが、8の字型に溝が彫られたねじに出会ったのは、結局自宅だった。引っ越し前日、玄関の靴棚を除けると、壁の下の方に10センチ四方の古びた金属板がはめ込まれているのに気がついたのだ。 #sokkyo

「ねじ回し」05:そして板の四隅を留めていたのは紛れも無く8の字型のねじ。私は興奮した。そしてねじをあの8の字ドライバーで回したいという強い衝動に駆られた。このねじは私に回されるのを待っていたに違いない、と思うほどだった。 #sokkyo

「ねじ回し」06:赤いグリップをしっかり握ると、ねじに当てた。8の字の突起と8の字の溝。引き寄せられるようにそれらはぴったりと合った。ゆっくりと力を込めて回した。4つ目のねじまで慎重に、それでいて回す事を楽しむように。 #sokkyo

「ねじ回し」07:カラン。金属板が壁から離れて床に落ちた。そこには板よりひとまわり小さな四角い穴が空いていた。中から冷たい空気がすっと流れた。硫黄のような臭いがした。私は床に手をついて体を横に向けて、その穴をそっとのぞいた。 #sokkyo

「ねじ回し」08:それが最後だった。穴の向うの暗闇に浮かぶ眼が一つ、こちらを邪悪な眼差しで睨んでいた。そいつが笑ったような表情をした時、意識は無くなった。以来、私は壁の穴に取り込まれた。今は、誰かがあのねじを回すのを待つばかりである。 #sokkyo


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Twi-Story03「屋上のおはなし」
天気のいい日には、屋上の洗濯物の影が実際より少し多い。
それは屋上の精が一緒に洗濯物を干しているからだそうだ。
今日の空の様な青い髪の可愛い女の子だというが、姿を見たことは一度も無い。

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Twi-Story02「風鈴」
「風鈴」01:久しぶりにテレビの後ろを掃除して、見慣れぬものに遭遇した。なんだろうと思ったら、風鈴である。お猪口サイズの小さな釣り鐘を模した南部風鈴であった。そういえば、去年の夏のはじめに、紐が千切れて落ちてしまったのをそのままにしていたのだ。 #sokkyo

「風鈴」02:窓のすぐそばに置いてあるテレビ台の背後に隠れて1年を過ごしていたようだ。切れた紐の代わりになるものを探して、今年は軒に吊るしてみようかと思った。殺風景なワンルームマンションだが、やはりこういう季節のものがあるのとないのとでは違う。 #sokkyo

「風鈴」03:そういえば、この風鈴はどこで手に入れたんだっけ。少し考えて、何年も前につき合っていた彼と岩手に旅行した時に買ったものだと思い出した。お互い進みたい道があって別れる事になってしまったけれど、今でも彼とは友達である。 #sokkyo

「風鈴」04:もっとも遠方に引っ越した彼とは会うことはもう無く、時々思い出したようにメールがくる程度なのだが。私はこの風鈴がとても気に入っていて、ここ何年かはずっと我が家の夏のお供だった。 #sokkyo

「風鈴」05:落ちた風鈴を拾おうと手を伸ばした時、かすかに小さな釣り鐘が揺れた気がした。思わず手をひっこめる。落ちた拍子に、ねずみとりのごとく、中に虫か何かが閉じ込められてしまったのだろうか。一瞬そんなことを思ったが、ばかばかしいと首をふった。 #sokkyo

「風鈴」06:1年も前の話である。いくら何でもここから出られなければもう虫など生きていないだろう。気をとりなおして素早く風鈴を拾った。「あ。」裏を向けて思わず声をあげた。虫はもちろんいない。でも。 #sokkyo

「風鈴」07:風鈴の音を奏でる重要なパーツである小さな振り子の金物が、跡形も無くなっていた。「これじゃあ風鈴の役割を果たさないじゃない」でも私は結局その空っぽの風鈴を軒に吊るしたのだった。ぶら下がっているべき金物も風を受けるべき短冊も無かったのだが。 #sokkyo

「風鈴」08:今年の夏は、風鈴と過ごしている。驚いたことに、空っぽのはずの風鈴は、風を受けてリンリンと涼しい音を奏でてくれるのだ。空気の悪戯か、あるいは風鈴の中に音の精でも住んでいるのだろうか。どちらにしても、私には大切な風鈴である。(完) #sokkyo


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テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

Twi-Story01「絵葉書」
「絵葉書」01:壁にピンで留めてある絵葉書には、小さな白い燈台がいわし雲と一緒に収まっている。昨日はたしか白い砂浜に鮮やかな緑のつる性植物が有機的な絵柄を描いているものだった。どちらも、私が先日訪れた小さな島の風景である。 #sokkyo

「絵葉書」02:島はほんとうに小さくて、1時間もあれば歩いてぐるりと一周できてしまうほどだった。集落に数十軒の家がある他は、手つかずの自然が島を被っていた。もちろん観光地でも何でも無いのだが、港のはずれに立っている小さな販売所にたった一つだけお土産が売っていた。 #sokkyo

「絵葉書」03:そのお土産がこの絵葉書だったのである。といっても、私が手に取った時には絵柄は販売所がぽつんと立っているだけの図で、普通に考えると絵葉書にわざわざするような風景とは思えない。しかもその1種類1枚だけで絵葉書セット並みの値段が付いていたのである。 #sokkyo

「絵葉書」04:それでもつい買ってしまったのは、変な好奇心からだろうか。でもその勘は間違ってなかったらしく、絵葉書は日替わりで島のいろいろな風景を見せてくれるようになった。旅の最後にカメラを水没させてデータをダメにした私はそれをとても懐かしく見た。 #sokkyo

「絵葉書」05:次々と島の風景を再現した絵葉書は、とうとう島の全景を写したものとなった。そう、これは私が帰りの船から見た島の姿そのものだ。そろそろこの不思議なスライドショーも終わりかな、そう思った翌日のことである。 #sokkyo

「絵葉書」06:絵葉書に現れたのは、昼食をとった、島でたった1軒の民宿の女将との記念撮影だった。祖母ほどの齢の女将の横で、私は何だかとても幸せな顔で笑っていた。そういえばこのデータもカメラから消えてしまっていたのだ。 #sokkyo

「絵葉書」07:女将との写真だけは、次の日もその次の日になっても変わることも、消えることもなかった。ああそうか。私はようやくその意味に気がついた。壁から絵葉書をはずすと女将に宛てて、食事のお礼や島の思い出を簡単にしたためた。 #sokkyo

「絵葉書」08:こちらの地方の記念切手を貼り、翌日その絵葉書をポストに投函した。島で手に入れた絵葉書は、島の思い出とともにまた島へ戻ったのである。もちろん手紙の最後にはこう書いている。「また必ず島に行きます」(完) #sokkyo

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