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書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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春晴れの摩耶山リュックで4作品
120421摩耶山リュックサックマーケット

晴れました!

第3土曜日の悪夢、ようやく脱出!
4月21日(土)は、春の日差しのもとで摩耶山リュックサックマーケットでした。

出店数も100を超えて、摩耶山の上はとても賑やか♪
今回からは「摩耶山再生の会」が主催となったリュック。

詳しくはこちらの摩耶山ポータルサイトを♪
http://www.mayasan.jp/

さて、今回はほどよいペースで4作品。

●即興MENU#3-043「縫ノ話」(ぬいのはなし)


●即興MENU#3-044「革ノ話」(かわのはなし)


●即興MENU#3-045「笑ノ話」(わらいのはなし)


●即興MENU#3-046「密ノ話」(みつのはなし)




どのお話も「あくび」が書き出しです。
春っぽいのんびりした雰囲気で♪

さあ、来月の摩耶山もよいお天気になりますよう!
(あんまりピーカンだと日焼けすごいのでちょっと曇りでもいいよー。笑)
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テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

即興MENU#3-046「密ノ話」
即興3-45_密

「あくびなんてしてないでちゃんと聞いてよ」

 彼女は恋人をたしなめるように言った。
 彼はあいた口をあわててとじながらも、実は彼女の話をあまり信じていなくて、どうしたものかと思っている。

           * * * * *

 彼女の家の近所にある公園のやぶの中に、マツタケがびっしりと生えていた。

 というのが、こっそりとおしえてくれた秘密の話で、なんでそんなものを見つけたかというと、夢でヘンな声のお告げのようなものがあったらしいのだ。

「たしかにあの公園でかくていろんなもの生えてるかもしれないけど、いくらなんでもマツタケはないだろ。それにマツタケってさ、そんなに密生してるものなの?」

           * * * * *

 信じようとしない恋人を連れて、週末彼女は公園に向かった。
 他の人にみつからないようにと、やたら朝早い時間に起こされたのがかわいそうなところ。

「ほら、やっぱり」

 彼は言う。そこにはマツタケの姿は全くない。

 とっておきの秘密は、誰かに話してしまうと、消えてしまうものなのだ。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「あくび」
 お客さまの選んだ材料(=漢字)で、
 “あくび”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。
(漢字ノ話・五十三次シリーズ)

[お客様]…初来店の男性
[お題]…密(みつ)
[創作日]…2012年4月21日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
(摩耶山リュックサックマーケットにて)


同日出店されていた回文屋さんでも「密」をお題に出されたとのことで、お客さんにつないでいただいてコラボが実現♪
同じ「密」でもきっとまったく違うテイストに仕上がっているはず。
秘密と密生の意味を込めて、ちょっとばかしヘンなお話にしてみました。
さて、マツタケは本当はあったのか、それとも無かったのか、どっちなんでしょ?w

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#3-045「笑ノ話」
即興3-45_笑

 あくびをしたのは妻の方。
 おいおいなんだよ、こんな時にと思った夫も、うつったかのように大あくび。
 二人とも拍子抜けした気分になって、はりつめていた空気がゆるんでいく。

 ふふふ。
 ははは。

 どちらともなく笑いがこぼれた。
 夫婦げんかは、それでおしまいとなった。

           * * * * *

「やだ、やだ、買ってくれなきゃやだ!」

 デパートのおもちゃ売場でだだをこねているのは、幼稚園くらいの男の子。
 赤ちゃんを連れた母親は、困り顔である。

 あーふ。

 赤ちゃんがそこであくびを一つした。
 その様子があまりにかわいくておかしくて、男の子は思わずよしよしを妹にしてあげた。
 お兄ちゃんになでてもらって、赤ちゃんはきゃっきゃっと笑った。
 男の子もお母さんもいつのまにか笑顔になっていた。

           * * * * *

 ライバルの猫同士がにらみあい。
 今にもケンカがはじまりそうだ。
 そこに通りすがった太った猫は、何も考えてないような顔であくびをひとつ。
 二匹の猫は、たたかう気が失せてしまったかのようにそれぞれの方向へ去っていった。

 あくびをした猫が、その後、笑ったのかは、誰も知らない。

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これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「あくび」
 お客さまの選んだ材料(=漢字)で、
 “あくび”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。
(漢字ノ話・五十三次シリーズ)

[お客様]…初来店のKさん(女性)
[お題]…笑(わらい・え)
[創作日]…2012年4月21日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
(摩耶山リュックサックマーケットにて)


知り合いのKさん初ご来店♪
読んでちょっとほっこり幸せになっていただけたらうれしいです♪
そういえばあくびを音で表すのってどんなバリエーションがあるのでしょう。
赤ちゃんのあくびは、ちょっとかわいく文字にしてみました。

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#3-044「革ノ話」
即興3-44_革

 あくびが出た。
 何というか、草原でのんびりと昼寝をしているような心持ちになってきたのだ。

 さて、もうすぐ到着だ。
 私は読んでいた本をとじると鞄にしまった。
 一年前に手に入れたこの豚革の鞄は、ずいぶんと体になじんできた。
 肩から腰までをやわらかく包んでくれるようなこのショルダータイプの鞄は、私のお気に入りだ。

           * * * * *

「こんにちは、お久しぶりです」

 工房の主人は、笑顔でむかえてくれた。
 この鞄を買った工房がある町に、一年ぶりに来てみたのだ。

 古い家並が残り、すこし足をのばせば田畑が広がっている。
 ゆっくりとした時間が、この町には流れている。

「これ、とても使いやすいです。色もいい感じになってきたし、今日なんて来る途中ですごく気持ちよくなって鞄抱きかかえてうたた寝しそうでしたよ」

 そんなことを話してみる。
 「使っていただいて、鞄も幸せそうにしてますね。ありがとうございます」と主人は言い、そっと鞄をなでた。

 里帰りしたことを喜んでいるように、鞄はゆらゆらとゆれた。

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これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「あくび」
 お客さまの選んだ材料(=漢字)で、
 “あくび”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。
(漢字ノ話・五十三次シリーズ)

[お客様]…革細工のお店を出店されてた女性
[お題]…革(かわ・かく)
[創作日]…2012年4月21日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
(摩耶山リュックサックマーケットにて)


お仕事に関係する文字をお題にされる方も、わりとおられます。
革、というのは使い込んでいくとどんどんいい味がでてきますよねー。
革製品って生きているなって思うので、そんな気持ちを込めてこんなお話に。
草原お昼寝気分のうたた寝は、豚革が見せてくれた夢かもしれません♪

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

即興MENU#3-043「縫ノ話」
即興3-43_縫

 あくびを一つ。

 前夜、必死で準備した企画の仕事が無事にとおり、すっかり安堵して帰りの電車の中でうとうとしはじめたサラリーマン。
 そのあくびを、通りすがった男がすっと拾っていく。

 あくびをもう一つ。

 お母さんのおっぱいでおなかいっぱいになった小さな赤ちゃん。
 そのあくびを、男がそっと拾っていく。

 あくびをまた一つ。

 ぽかぽかした春の日に、原っぱで昼寝をしているしましまの猫。
 そのあくびを男はちょいと拾っていく。

           * * * * *

 そうして袋にいっぱいになったあくびを家に持ち帰り、作業部屋に入ると、ひとつずつ取り出しながら、ていねいにていねいに縫い合わせていく。

 大きなあくびも小さなあくびも、パッチワークのように次々とつながっていく。

 幾日か過ぎ、とうとう出来あがったものは、大きな布団である。
 ふかふかの布団には、たくさんの幸せな眠りがぎっしりと詰まっていて、その布団で眠ると、とても楽しい夢を見ることができるという。

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これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【作品DATA】

本日の創作メニューは「あくび」
 お客さまの選んだ材料(=漢字)で、
 “あくび”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。
(漢字ノ話・五十三次シリーズ)

[お客様]…Sさん(女性)
[お題]…縫(ぬう・ほう)
[創作日]…2012年4月21日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
(摩耶山リュックサックマーケットにて)


シャツ工房をされる方への贈り物としてのご依頼でした。
物語を贈ってくださる、というのはとてもうれしいですね。
布ではなくてあくびを縫う、なんてありえないお話、どんな風に読んでくださったのか、またいつかご感想など伺いたいものです♪

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

春ですな。
あちこちいろいろ落ち着かない日々なのですが、今年もお花見して桜を愛でることができてちょっとほっこりです。


こちらは灘の都賀川のカモさん♪
(都賀川でお花見したのです)

都賀川のカモ



●おしらせ1

さて、週末4月21日(土)は摩耶山リュックサックマーケットです。

なんだか恐ろしいほど雨に取り憑かれてしまっているリュック。
先月は、山開きだったというのに今年初回のリュックは雨で公式中止になりました。

雨の時の自由気ままの闇リュックも面白いけれど、やっぱりせっかく春なんだし、晴れた青空のもとでやりたいですよ~。
週末の予報は、未だ微妙ですが、何とか雨雲吹き飛んでくれますよう!

お山の物語屋、即興創作の「今日の書き出し」は、先月使わなかった「あくび」が再登場。
お客さまから漢字一文字のお題をいただき、「あくび」ではじまる短い小さなお話を、原稿用紙に手書きしてお渡しします。

120421摩耶山リュック看板


ぜひ摩耶山へお立寄くださいませ~。

物語屋は、11:30頃から開店して16時頃までの予定(あくまで予定~。途中13:00~13:30は受付お手伝いのため留守いたします)


摩耶山のポータルサイトができてます♪ぜひブックマーク登録を♪
http://www.mayasan.jp



●おしらせ2

よみラジの時間がアップされてます♪

いつも作品を読んでいただくネットラジオ。
今回は「春」と「風ノ話」を取り上げていただきました。

(心の声)
作品のなりたちをネタにいろいろ話してもらうのも面白いですw
それが本筋とズレればズレるほどにww
「風ノ話」は、こんなリュックあったらいいなーというよりは、山の恩返しみたいな発想で書いたかな~(^^)



内容はぜひ以下からお聞きくださいませ♪

よみラジの時間「やっとの春と門出のvol.26」
http://yomiradi.seesaa.net/article/264879871.html
(30分ほどの番組です)

テーマ:物書きのひとりごと - ジャンル:小説・文学

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