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書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
本016話『たちの悪い話』
本_たちの悪い話


半分は、イラスト目当てで買った本だった。
フジモトマサルの表紙と挿絵。
タコに絡まれる、(ピーナッツの殻に入った)ゾウ。
それだけでもかなりインパクトがあるのだが。笑

でも中身にも興味津々だった。
何せ、43編のストーリーが、どれもこれも不幸せな結末ばかりを迎えるというのだ。

「毒入り、危険。」

それが帯の言葉。
43もあるので、数話ずつ電車など移動中に読んでいった。
短編集は移動のお供に最適だ。

たしかにどの話も、主人公(となる人物や動物)や世の中が、救われずに終わっていく。
インターネットを駆使してん呪いをかける魔女は、退治されることも駆除されることもなく、いつまでも世の中にのさばり続ける。(「Old & Warty」)
お祭りの景品のようなパンダの子どもが入ってきたら、悪夢から逃れられない。(「パンダ」)
不気味な交換留学生の正体と、家族にふりかかるであろう惨劇。(「ココア」)

それだけがこの作品の魅力ではない。

設定や登場する人物(人以外も多々あるが)もかなり奇抜なものが多い。
象、サル、狼、ナマズ。そして、魔女に幽霊にテディベア。
さらには図書館員がタコ(!)だったりするもんだから、どうしたらいいのやら。笑(「女子ホッケー」)


書き出しの奇妙さが目立つ作品もある。
例えば、

「一人の幽霊が、少しは運動しようと決心する。」(「ゴースト・ストーリー」)

幽霊と運動を結びつけることができる発想力に拍手、の気分である。笑


幸せな話はひとつもないけれど、なぜかこの救われなさ加減にだんだん笑いがこぼれてくるような一冊である。

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 たちの悪い話
 バリー・ユアグロー著
 2007年2月発行
 新潮社 1680円(税込)

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これまでに読んだ本のコトをつらつらと紹介していきます。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
健康ブーム
幽霊も健康に気を配る時代なのねー。
って、ちがうか。
2007/05/08(火) 13:48:03 | URL | おひめ [ 編集]
おもしろそう!
ぜひ読みたい!!マニアックそうだけど、図書館にあるかな~。
2007/05/09(水) 01:15:49 | URL | まるこ [ 編集]
たしかにー
マニアックかも…。笑
なさそうよねえ。。。
リクエストすると入れてもらえるのかなあ、図書館。

よかったら貸すよーん。
>まるこちゃん
2007/05/09(水) 22:01:31 | URL | 紺 [ 編集]
ブームなのよ、きっと。笑
この本、出て来る幽霊とか魔女とか、どれもこれもビミョーに人間くさくて笑えるよ。w
>おひめちゃん
2007/05/09(水) 22:02:36 | URL | 紺 [ 編集]
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