書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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即興MENU特別編「六甲山」
即興sp_六甲山

 めがねはぼくの宝物だ。

 でもぼくは、目が悪いわけじゃない。
 教室の一番後ろの席からでも、黒板の文字がくっきりと見える。

 このめがねは、前の学校を転校する時に、友達のユウタがくれたものだ。

 めがねを作ってくれたのは、ユウタのお父さんで、お父さんはいろんなものを発明してる人らしい。

「このめがね、特別だから。さびしくなったらかけてみろよ」

 そんなことをユウタは言って渡してくれた。

 別にさびしくなんて、ならないし、とぼくは強がってみたけれど、本当は転校するのはちょっとさびしかった。

           * * * * *

 新しい学校、一日目。
 まだあまりみんなと仲良くなれなくて、家に帰るとぼくはあのめがねをかけてみた。

 めがねをかけたまま、窓から外を見てびっくりした。

 そこには、前の学校の教室からよく見えていた山が、なつかしい六甲山が、はっきりと見えていた。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

「今回は特別編」

[お客様]…友人の長男くん
[お題]…六甲山(ろっこうさん)
[創作日]…2012年5月19日(土)
[創作場所]…摩耶山 掬星台
(摩耶山リュックサックマーケットにて)


山口県から摩耶山に遊びに来ていた友人の長男くんからのオーダーをお受けしました。
漢字シリーズは終わった後だったので、「何かお題を決めて」とお願いしたら、ずいぶんと悩んで困って(笑)このお題に。
遠くにいてもまた六甲山・摩耶山のことを思い出してね、の思いをこめて書いてみました。さて、読んでくれたかしら?w
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