書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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即興MENU#摩耶山編1「ルビーの指環」
ルビーの指環

 摩耶山に出かけた。
 紅葉が見頃だというので、ちょっと秋を楽しみに行こうと思ったのだ。

 今年は紅葉の当たり年なのだろうか。
 それはそれは見事に染まった葉っぱたちが、私を迎えてくれた。

 赤、とか、だいだい、とか、
 そんな単純な言葉では、言い表せない彩りが、木の枝にも足下にも広がっていた。

 来てよかったなぁと、しばしうっとりとながめた。
 落ち葉も、この時期だけは美しいと思える。

 いろんな紅色黄色に色づいた葉が、びっしりとまるでじゅうたんのようだ。
 そのじゅうたんの中に、きらりと光るものが見えた気がした。

 しゃがんでよく見る。

           * * * * *

 あ、と思わず小さな声がもれた。
 そこには紅葉の赤さに負けない、鮮やかな赤い石がついた指環が埋もれていた。

 なんてきれいなんだろう。

 思わず拾い上げると、そっとはめてみる。
 私の薬指になぜかぴったりとはまった。

 いい心持ちになって少し目をとじた。

 次に目を開いたときには、指にあるのはまっ赤なかえでの葉が一枚。

 指環の姿はどこにもない。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
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【作品DATA】

本日の創作メニューは「摩耶山」
 お客さまの選んだ材料(=漢字)で、
 “摩耶山”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。
(二代目摩耶ケーブルさよならリュック特別編)

[お客様]…Aさん(男性)
[お題]…ルビーの指環
[創作日]…2012年11月24日(土)
[創作場所]…摩耶山 虹の駅
(摩耶山リュックサックマーケットにて)



お題としてはあの歌でいただいたのかもしれませんが、書いたものはあの歌ではありません(笑)
あ、もうあの歌を知らない年代もたくさんいるんですよねきっと(爆)
ルビー石の赤さから素直?に紅葉に結びつけてみました。
この日の、摩耶山の紅葉は本当に素敵でしたよ〜♪
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