書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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即興MENU#摩耶山編5「ブール」
ブール

 摩耶山で出会ったのである。
 ペタンクという、スポーツに。

 週末になると山上で、玉をぶつけあって、転がして、
 何だか不思議なことをしているグループがいるので、遠くから眺めていた。

 どんどん気になっていく。
 気になって近づいていったらそのうちに向こうから

「一緒にやってみませんか」

 と声をかけてくれた。

 そうして私もすっかりとペタンクにはまってしまった。

 鉄球を転がして、カーリングのように的に近づけていく。
 計算しながら、でも計算通りにはいかず、そこがたまらない。

 そのうちに自主練にも力が入るようになった。

           * * * * *

 あまり人のこない広場で、鉄球を投げて投げて夢中になる。

 ある日、背中に視線を感じてふりかえると見馴れぬ者が立っていた。
 外国の人かな、と思いかけて、はっとなる。
 皮ふの色が緑色なのだ。

 その、人らしきものは、私の頭の中に直接話しかけてきた。
 燃料が切れたので、その銀色の丸い玉を一つゆずってほしいと言うのだ。

 ブールを?

 と私も頭の中でこたえる。

 ペタンクではボールのことをブールと呼ぶのだ。

 明日の練習で、一つ足りないブールのわけを、皆にどう説明しようか。
 
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
これは即興で書き上げた掌編作品。
お客様に「材料」=お題を決めていただき、
短時間で「調理」=作品化するという実験的試み。
実際は原稿用紙等に手書きしたものを、
テキスト化してweb上で公開しています。
明らかな誤字でない限り、書き上げてからの手直しはしないのが原則。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【作品DATA】

本日の創作メニューは「摩耶山」
 お客さまの選んだ材料(=漢字)で、
 “摩耶山”ではじまる短いお話を
 お作りします。
 それは、
 今日限りの、小さな物語。
(二代目摩耶ケーブルさよならリュック特別編)

[お客様]…Tさん(男性)
[お題]…ブール
[創作日]…2012年11月24日(土)
[創作場所]…摩耶山 虹の駅
(摩耶山リュックサックマーケットにて)


私が知らない単語は基本的に受付ませーん、なので、今回も
「え? ブール? それ知りません」ってなりかけたんですが、
ペタンクのボールのことだと教えてもらってああ!と納得。
あ、そもそもペタンクを知らない方も多いかな?(ググってね!笑)
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