書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
兄弟の即興話〜「七ノ話」
瓶詰め兄弟 七ノ話


 兄がいつも話してくれたのは、

「七つの湖」のこと、
「七つの山」のこと、
「七人の勇者」のこと、
「七つの城」のこと、などなど。

 とにかく兄は七という数が大好きで、いや、大好きなのではなく、兄の中には数字はただ一つ「七」しか存在しないのではないのか。

 そんな錯覚すらおぼえたのです、私は。

 しかしどんなに兄が七にこだわろうと、そんなことは私には大した問題ではありません。

 私にとっては、妹を大切にしてくれる、頭のよい、やさしいやさしい兄であることに変わりないのです。
 そして、お話を語らせたら、きっと世界一。私の中では、いつも。

「今日はね、七冊の本のお話をしよう」

 兄が言います。
 四番目の兄の声でした。

 兄の中には、七人の「兄」がいるのです。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -(完)
このお話は、
中川紺 物語作品展「瓶詰め兄弟の本棚」の催事にて、
お客様より数字のお題をいただき即興創作したものです。

□執筆日:2014.2.23
□お題:7
□書き出し:兄


七人それぞれの「兄」のお話をスピンオフ?で書いてみるのも面白いかも、などと思ったり。
「七つの〜」の各物語も書いてみてもいいなと思ったり。
こうやって増殖分裂の気配をみせる物語。
物語は生き物だ、とふと感じるのはこんな時。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。