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書く人・紺の短編作品と書き物雑談。猫好き、本好き、空想好き。写真と言葉と夢から紡ぎ出す、ささやかな物語。
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干支掌話2015「羊の庭」
年賀2015



       「羊の庭」  作・中川 紺



 隣町の小学校の校庭が芝生になったと聞いたのは先月。
 反対側の隣町が芝生にしたと聞いたのは今月。

 Y町の小学校の校長は最近生やしはじめたばかりのあご髭をさすって右のまゆをぴくんとあげた。

「なんじゃ、みんな、芝生、芝生と。
 ウチはそんな月並みなことはせんぞ。
 もっとこう……あっと驚くやつを……そうじゃ!」

 校長は町で一番大きなホームセンターへ走り、
 両手いっぱいに買い占めてきた「羊の種」をせっせと校庭に蒔きはじめた。

 ほどなく、白い毛がひょろひょろと生え、
 校長秘蔵の「育毛剤」と「養毛剤」の効果もあって半月ほどで校庭の半分はふかふかの羊毛になった。
 転んでも痛くない羊の庭は生徒たちに大人気。冬休みに入っても校庭は毎日賑やかだった。

 やがて春が来ると、校長は言った。

 「さあ!毛刈りの時間じゃ!」

 全校生徒と先生で、せっせと刈った大量の羊毛は、
 冬になる頃にはみんなのセーターになっているに違いない。(完)



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いつもならば新年に掲載する干支話、なのですが、
今年は諸事情により年賀状を作らなかったりしたもので(間に合わなかった、とも言う。笑)
春待ちなこんな時期に、こっそり掲載してみますw

干支の中でも好きな動物ベスト5に入るかも、羊。

スローペースを通り越して、ストップペースになりつつあるブログ更新ですが、
じわじわと、書いてまいりますw
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